新型コロナウイルス感染拡大は、中途採用活動にも影響を与えているのでしょうか?
以前のブログで、転職希望者の95.7%が不安や危機感を感じているという調査結果を紹介しました。
転職希望者からではなく、企業から見て中途採用に新型コロナウイルス感染拡大はどのような影響があるのでしょうか。
調査は、グローバル人材に特化した人材紹介・人材派遣会社のエンワールド・ジャパン株式会社が、2020(令和2)年4月9日~4月12日の期間、インターネットを活用して行っています。
回答社数は 224社でした。
7割の企業は中途採用を継続中
現在、中途社員の採用活動を行っているかどうか、尋ねると、
- 採用活動を実施している 43%
- 一部のみ採用活動を実施している 26%
- 採用凍結・停止している 31%
という回答でした。
調査期間が4月9日~12日ですから、緊急事態宣言が発令された直後の調査結果ということになります。
緊急事態宣言が発令されても、7割の企業は中途採用活動を行っているのです。
中途採用活動を継続している企業に、どの程度積極的に採用活動を行っているか、質問すると、
- 非常に積極的 22%
- やや積極的 8%
- 以前と変わらない 39%
- やや消極的 25%
- 消極的 5%
でした。
中途採用活動を行っている企業のうち、3分の1は積極的、3分の1は消極的、3分の1は変わらず、と企業によって差は大きいようです。
中途採用活動に積極的な理由は?消極的な理由は?
新型コロナウイルス感染拡大を収束させるため、緊急事態宣言が発令される中、中途採用活動を積極的に行う理由を尋ねると、
- 年間の採用計画に基づく採用 65%
- 新型コロナウイルス感染拡大前からの継続的な人員不足 52%
- 一部採用を停止している企業もあり優秀な人材を獲得しやすい 25%
というのが主な回答でした。
人員不足を補うために、積極的に中途採用活動を行っているのがわかります。
次に、中途採用活動に消極的と答えた企業にその理由を尋ねると、
- 積極的な採用活動は行わないが良い候補者がいれば検討したい 53%
- 事業の先行きが不透明なため、様子を見ている 43%
- 新型コロナウイルス感染拡大を受けた採用計画の人数の削減 28%
という回答でした。
新型コロナウイルス感染拡大を受けて、中途採用活動を一時的に止めたり、採用計画人数を削減している企業も多そうです。
調査が行われてから1ヵ月が過ぎますが、まだ緊急事態宣言が継続され、先行きの不透明感は増しています。
そのため、もしかしたらもっと中途採用活動に消極的な企業は増えているかもしれません。
転職希望者にとっても、中途採用活動を行いたい企業にとっても、非常に強い向かい風が吹いているような気がします。
私も何度か転職を経験していますが、必ずしも追い風が吹いてはいませんでした。
あまりにもブラック企業であったために、強い逆風が吹いているようなときに、転職活動をしていたこともあります。
厳しい環境の時にこそ、原点に立ち返り、転職希望者、中途採用活動を行っている企業ともに、「相性の5軸」という観点を大切にして欲しいと思います。
そうすれば、お互いに幸福な出会いができる可能性が高くなります。