複数の内定率調査で、前年を10ポイント以上も下回る

複数の内定率調査で、前年を10ポイント以上も下回っています。

以前のブログで取り上げた就職情報大手の株式会社ディスコの調査では、6月1日時点の内定率は前年を 7.1ポイント下回り、64.0%でした。

今回は、最大手である株式会社マイナビと株式会社リクルートキャリアのよりよい就職・採用のあり方を追求するための研究機関である就職みらい研究所の調査結果を取り上げます。

株式会社マイナビの調査では内定率 51.4%

株式会社マイナビの調査では、6月1日時点の内定率は 51.4%でした。6月1日時点の調査は初めてのため、前年との比較はできませんが、5月末時点の内定率 48.0%から数日で 3.4ポイントも内定率が上がっています。

5月25日の全国緊急事態宣言解除を受け、6月1日の面接解禁日を境に企業の採用活動も再び動き出し、内定率が上昇したことが推測できます。

ちなみに5月末時点の内定率を比較すると、今年は 48.0%で前年は 61.8%ですから 13.8ポイントも前年を下回っていました。

前年は6月の1ヵ月で 12.8ポイントも内定率が上昇していますが、今年も企業の採用活動再開を受け、大きく内定率が上昇するのではないでしょうか。

両調査とも、マイナビ2021の会員に対するWebアンケートですが、5月調査は、2020(令和2)年5月25日~5月31日の期間実施し、回答者数 9,351名、6月調査は、2020(令和2)年6月1日~6月3日の期間に行い、回答者数 9,356名でした。

就職みらい研究所の調査では内定率 56.9%

就職みらい研究所の調査では、6月1日時点の内定率は 56.9%、前年は 70.3%でしたので、 13.4ポイントも下回りました。

もう少し詳しく見てみると、5月1日時点の内定率が 45.7%、5月15日時点で 49.2%でしたので、5月前半(5月1日と5月15日時点の比較)で 3.5ポイント伸び、5月後半(5月15日と6月1日時点の比較)は 7.7ポイントも伸びています。5月の半ばから順次、緊急事態宣言が解除されたのを機に、やはり企業が採用活動を再開し、内定率が上昇しているようです。

それでは、就活生は5月にどのような活動を行っていたか、前年と比較すると興味深い結果となりました。

前年と比較した場合、実施率が大きく異なる活動が二つあります。

最も差が大きいのが、「面接など対面での選考を受けた」で 50.1ポイントも減少(今年 21.4%、前年 71.5%)。

次に大きいのは、「Web上での面接を受けた」で 47.8ポイントも増加(今年 52.5%、前年 4.7%)。

Webでの面接は進んでいるものの、面接など対面での選考が止まっている様子がうかがえます。

この調査結果から、6月に入って面接など対面での選考が動き出すと、一気に内定率が上昇する可能性があるのではないでしょうか。

そう思ってみてみると、気のせいかもしれませんが、いわゆるリクルートスーツで歩いている就活生を見る機会が増えたように思います。

就活生にとって、コロナウイルスのために止まっていた時間が、再び動き出したのではないでしょうか。

就活生の皆さんは、今から仕切り直しです。

気分を一新して、自分と相性の良い企業を探しましょう。

まだまだ諦める必要はないのですから。

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