東京商工会議所が2023年度新入社員意識調査集計結果を公表

東京商工会議所が「2023年度新入社員意識調査集計結果」を公表しています。

調査概要は、以下の通りです。

(1)調査期間:2023年4月3日~4月13日

(2)調査方法:Webアンケートシステムを利用

(3)調査対象:東京商工会議所が実施した新入社員研修受講者

(4)回答者数:979名

就職活動は順調

「就職活動が順調だったかどうか」という質問に「順調だった」「ほぼ順調だった」との回答合計は57.8%でした。

前年2022年度調査が58.4%、コロナ禍前の2019年度調査が58.8%、2018年度調査が55.9%ですから、コロナ禍前に戻ったと言えそうです。

ところで、私が興味を持ったのは、就職活動とコロナ禍が重なってしまった2021年度調査でもあわせて49.9%でしたので、半数の就活生が順調だったと回答しているのです。

コロナ禍でも就活が順調だったというのは、Web面接等の柔軟な対応がうまくいったのか、人材不足だからなのか等々、分析すれば面白い結果が出るかもしれません。

就職先の会社で定年まで働きたいのは24.4%

「就職先の会社でいつまで働きたいか」尋ねると、「定年まで」が24.4%、10年前の2013年度調査が39.1%ですから、14.7ポイント減少しています。

逆に「チャンスがあれば転職」という回答が2013年度調査11.5%から、2023年度調査は20.0%と8.5ポイント上昇しています。

気になるのは「特に考えていない」という回答も、2013年度調査33.3%から2023年度調査は41.4%に8.1ポイントも増えていることです。

自分の将来を見据えて積極的に活動しようという人と、何も考えずに日々の業務に流されていく人と大きく2極化しているのではないかと危惧せざるを得ません。

社会人生活に9割を超える新入社員が不安

「社会人生活に不安に感じること」を聞いてみると、96.8%の新入社員は社会人生活に何らかの不安を感じています。

学生時代までは授業料等を払ってサービスを受けるお客様側、社会人になればサービスを提供して給料を受け取る側と、全く逆の立場になりますから不安に感じるのは無理もないでしょう。

この新入社員の不安に対して、社会人の先輩として寄り添ったアドバイスができる人がいるかどうかが、その新入社員が会社に残って活躍できるのか、それとも別の道を歩んでしまうのか、大きく分けてしまうのではないでしょうか。

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