今日で4月も終わり、明日から5月。
就活生にとっては、そんな気分ではないかもしれませんが、世間はゴールデンウイーク。何となくワクワクした気分になります。
2ヵ月前のブログで、2018年卒の大卒求人倍率を取り上げました。今年の就活生、2019年卒の大卒求人倍率がリクルートワークス研究所から発表されました。
中小企業の採用難が加速!!
先日のブログで、規模の小さい企業の採用の難しさは、日本型雇用の問題と書きました。
その傾向は、2019年卒の新卒ではさらに強まりそうなのです。
発表された資料によると、従業員が300人未満の企業(いわゆる中小企業)では、大卒求人倍率が9.91倍と過去最高になったというのです。昨年は6.45倍でしたので、なんと3.46ポイントも大幅に上昇したのです。
その一方で、従業員が5,000人以上の企業では、大卒求人倍率が0.37倍、昨年は0.39倍でしたので、0.02ポイント下降しているのです。全体の大卒求人倍率が1.88倍、昨年の1.78倍よりも0.10ポイント上昇している中で、下降しているのです。
その結果、従業員が5,000人以上の企業と300人未満の企業では、大卒求人倍率が9.54ポイントもの差があるということです。
求人倍率を求人数と就職希望者数から分析してみましょう。
求人数の伸びは同じぐらいなのに…
比較可能な2010年卒と比べてみます。
従業員が300人未満の企業の求人数は2010年卒で402,900人、2019年卒で462,900人と60,000人、率にして14.9%増えています。
続いて従業員が5,000人以上の企業を見てみると、求人数は2010年卒で44,900人、2019年卒で51,400人と6,500人、率にして14.5%増えています。
人数は大きく異なりますが、この10年間の求人数は、ほぼ同じ15%弱の増加となっています。
それでは、就職希望者数はどうでしょうか?
就職希望者数は減少…
従業員300人未満の企業への就職希望者数を見てみると、2010年卒で47,800人、2019年卒で46,700人と1,100人減っているのです。率にして2.3%の減少となっています。
逆に、従業員が5,000人以上の企業への就職希望者数は2010年卒で116,900人、2019年卒で138,800人と21,900人、率にして18.7%も伸びています。
全体で見てみると、民間企業への就職希望者数は2010年卒で447,000人、2019年卒で432,200人です。人数にして14,800人、率に換算すると3.3%減少しているのです。
全体として民間企業への就職希望者数が減る中で、従業員5,000人以上を希望する就活生は増えているのです。
中小企業への就職希望者を増やすためには、大企業に劣らない働く環境づくりが求められます。
そのためには、複数の中小企業が1つになって取り組むことが必要です。
企業の垣根を越えた中小企業が1つになれる仕組みづくりを進めていかなければなりません。