前川孝雄氏が書かれた『50歳からの逆転キャリア戦力』を読むと、50歳半ばの私はいろいろと考えざるを得ません。
40代50代になって、これからのキャリアについて迷われている皆さんにお勧めの一冊です。
読もうと思ったきっかけは?(WHY)
(1)定年後の働き方について考えるため
50代半ばになってくると、60歳で定年を迎え、その後、働こうかどうしようか、働くとすれ
ば、どのような働き方が良いのか、等々の迷いが生じてきました。少なくとも、定年を迎え
たら、その後は悠々自適の生活とは行かないことだけは間違いありませんから。
(2)「第3の道」という言葉に魅せられて
「定年まで我慢」でも「早期退職」でもない第3の道がある
と帯にあります。この「第3の道」という言葉に魅せられ、惹きつけられ、本を手に取り、
読んでみることにしました。
(3)著者のプロフィールが興味深かったから
著者である前川孝雄氏は、(株)リクルートで『リクナビ』や『就職ジャーナル』の編集長
を務めた後、実際に独立されています。良いことだけではなく、独立前後の経験された苦労
をそのまま書かれていることにも好感をもち、自分自身の参考になるのではないかと思いま
した。
何を学ぶことが出来たのでしょう?(WHAT)
(1)「まだ」会社を辞めてはいけない人たちがいる
準備不足のために、「まだ」会社を辞めてはいけない人たちがおられます。
①やりたいことがない人ー転職の条件が年収しか言えない人は危険②変化に対応できない人ー自分の専門以外に関心を持とうとしない人は危険③根拠なく楽観する人ーリサーチ不足の「なんとかなるさ」は危険④自分を客観視できない人ー「上司が評価してくれないから辞める」は危険⑤経営の視点や知識に欠ける人ー会社経営を甘く考えている人の独立・転職は危険⑥自分のことしか考えてない人ー周囲に貢献する意識に欠けているミドルは危険⑦社名や肩書にこだわる人ー昭和・平成型のプライドを捨てられないミドルは危険
(2)今の会社でまだまだやるべきことがある
会社を辞めると、会社にいればちょっと人に聞けば、自ら動けば学べることも、だれも教え
てくれなくなります。だからこそ、今の会社でほかの部署の仕事を積極的に学ぶ必要がある
のです。
(3)キャリア自律をまず実現しなければならない
会社や上司の指示・命令を受けて行動する、指示・命令されていないことは行わない、とい
う会社員思想を捨てて、自分の価値観に従って自分で考え、自分で選択するというキャリア
自律できるまでは、会社を辞めるべきではない。
これから、どうするの?(HOW)
(1)専門外のことを積極的に学ぶ
会社に行けば、経理の専門家もいれば、ITに詳しい後輩、営業経験豊富な先輩方等々、い
ろいろな経験や知識を持った人たちがおられます。自分では経験したことがないこと、知識
がないこと、積極的に話しを聞かせてもらって、出来る範囲で自分自身でも取り組んでいき
ます。
(2)キャリア自律できるように取り組む
キャリア自律が重要だと頭で理解できたとしても、すぐには実現できないでしょう。自律型
人材になるための6つのプロセスを意識して行動していきます。
①キャリアビジョン構築ーやりたいことを明確にする②マインドセットー主体的に行動できるマインドを養う③相場観・市場理解ー自分の市場価値を正確に把握する④自己認識・強みの棚卸しー自分の強み弱みを正しく認識する⑤キャリアプラン・腕試しートライアルとなるアクションを起こす⑥強みを補強するー学び直しを通して強みを研磨してより強固にする
(3)「福業」を目指して「副業」にトライアルする
自分の強みを必要とされる場が多数あって働きがい、さらに幸福を感じられる「福業」を目指すにしても、いきなり到達することは出来ません。そこで、本業を持ちながら「副業」にトライアルすることによって、自分自身の強みを磨き、市場評価を獲得していきたい。