2020年8月の転職求人倍率は 1.65倍

2020年8月の転職求人倍率は 1.65倍、と就職情報大手のパーソルキャリアが公表しました。

パーソルキャリアというより、dodaという方が馴染みがあるかもしれません。

発表された転職求人倍率は、あくまでdodaエージェントサービスの登録者(転職希望者)1名に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出したものです。

転職希望者数は、当月中に新たに登録した新規登録者と前月からの継続登録のうち当月1件以上の求人に応募した登録者を合算しています。

つまり、登録だけして活動をしていない転職希望者は求職者に含まれていないということです。

転職求人倍率は前月より 0.04ポイント上昇

8月の転職求人倍率 1.65倍は、前月の 1.61倍よりも 0.04ポイント上昇しています。

昨年2019年8月の求人倍率は 2.79倍ですから、一年前よりは 1.14ポイント大幅に下降しています。

昨年4月からの転職求人倍率の推移は、

  • 2019年  4月 2.66倍
  • 2019年  5月 2.53倍
  • 2019年  6月 2.35倍
  • 2019年  7月 2.48倍
  • 2019年  8月 2.79倍
  • 2019年  9月 2.69倍
  • 2019年10月 2.52倍
  • 2019年11月 2.81倍
  • 2019年12月 3.14倍
  • 2020年  1月 2.60倍
  • 2020年  2月 2.52倍
  • 2020年  3月 2.54倍
  • 2020年  4月 2.58倍
  • 2020年  5月 2.03倍
  • 2020年  6月 1.66倍
  • 2020年  7月 1.61倍
  • 2020年  8月 1.65倍

であり、明らかに新型コロナウイルス感染拡大によって、転職求人倍率が低下しています。

以前のブログで、転職求人倍率は転職市場の実態を正しく表していない、と書きました。

求人数は減少

転職求人倍率は、求人数を求職者数で控除して求めますから、求人倍率が上がるのは求人数の増え方>求職者数の増え方、下がるのは求人数の増え方<求職者数の増え方、の場合となります。

求人数も求職者数も増える、つまり転職市場が前月より盛り上がったとしても、求人数よりも求職者数の増え方が大きくなれば、転職求人倍率は前月より下がってしまうのです。

転職求人倍率が、転職市場を正しく反映しているとは言えないのです。

実際、2020年8月調査では、求人数は前月比 94.1%、求職者数は前月比 91.9%と、企業が採用しようとする求人数の減少幅が、求職者数の減少幅より小さかっため、転職求人倍率が上昇したのです。

そのような市場環境であればこそ、転職をするのであれば、自分と相性の良い企業をじっくりと真剣に、人の意見も参考にしながら探さなければなりません。

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