10月1日は多くの企業で内定式が行われました。
その10月1日時点の内定率は90.5%と、就職情報大手の株式会社ディスコが公表しました。
調査は、2020(令和2)年3月に卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)を対象とし、2019(令和1)年10月1日~9日の期間、インターネットを利用して行われました。
回答者数は 1,127人(文系男子 351人、文系女子 329人、理系男子 304人、理系女子 143人)でした。
内定率 90.5%は前年同期実績と同率
10月1日時点の内定率は全体で 90.5%と、前年同期実績と同率でした。
もう少し詳細に見ると、文系男子 87.2%、文系女子 93.6%、理系男子 87.5%、理系女子 97.9%でした。
男子よりも女子、文系よりも理系のほうが内定率が高い傾向が見られます。
なお、内定者に活動状況を尋ねると、
- 就職先を決定し活動終了 95.3%(94.9%)
- 活動は終了したが複数内定保持 1.0%(0.7%)
- 進学などの理由で就職活動を中止 1.2%(1.1%)
- 就職活動継続 2.5%(3.2%)
という回答でした。
( )内は前年同期実績ですので、昨年よりも活動を終了させた就活生が多いようです。
今回の調査は、キャリタス就活2020学生モニターが対象ですので、どちらかというと就活の意識が高い層なので、内定率が高く出ているような気がします。
つい先日、大学のキャリアセンターの方々とお会いするイベントに出席し、お話をお伺いしました。
複数の大学のキャリアセンターの方が、2020年3月卒業予定者の2割から3割ぐらいの就活生がまだ活動を続けているとおっしゃっていました。
ですから、まだ2020年3月卒業予定者の採用を継続しているか、終了しているのか、と必ず質問されました。
実際に就職活動を継続している就活生は、この調査結果よりも、もう少し多いのではないでしょうか?
あくまでも肌感覚ではありますが…
中小企業の面接経験者は 57.3%
従業員 300人未満の中小企業の面接試験を受けたという就活生は 57.3%でした。
2018年卒 60.8%、2019年卒 59.8%と、年々減少傾向にあるようです。
中小企業を受けていない理由を質問すると、
- 給与や待遇が良くない 44.3%
- 安定性に欠ける 42.0%
- 知名度が低い 39.1%
- 福利厚生が不十分 32.8%
- 競争力が弱い 25.0%
でした。
3割を超えている理由を見ていると、条件面に不満・不安があるようです。
中小企業で大企業と同じ給与・待遇を行うのは難しいところがあるでしょう。
だからこそ、中小企業は自社の強みや魅力を経営者が先頭に立って発信していかなければなりません。
日本の大企業を支えているのは、多くの中小企業です。
胸を張って情報を発信していきましょう。
そうすれば、採用できる可能性は高くなるはずです。まだ、あきらめることなく、採用を目指しましょう。