あなたは「町工場」という言葉から何を連想しますか?
「きつい・汚い・危険」という3K職場でしょうか?
資金繰りのために銀行に頭を下げて回っている経営者の姿でしょうか?
住宅が立ち並ぶ中、突然と現れる工場の姿でしょうか?
いずれにしても、あまり魅力的な印象を持たれていないのではないでしょうか。
私自身はよくわかっていないなりに、何となく暗くてきつくて、そして人間関係も気難しい先輩に気を遣わなければいけない、そんなイメージを勝手に持っていました。
そんな町工場で燦々と輝く経営者が書かれた著書の記事をネットで見つけたものの、特に理由はありませんが、その時は読まなかったのです。
読んではいませんでしたが、何となく気になっていたところ、あるメールが送られてきました。
大阪労働局主催「人口減少時代を勝ち抜く 人材活用セミナー」の中で、『町工場の星』である諏訪貴子氏が「中小企業の経営改革と人材確保育成について」というテーマで講演されるという内容でした。
そのメールを見て、その日の夜に書店で買ってすぐに読んだのが『町工場の星』でした。
読んでみて面白かったので、実際に生でお話を聞けるチャンスを逃したくないと思い、セミナーに参加することにしました。
私は著者の話を直接に聞いた経験はほとんどなく、『AI vs. 教科書を読めない子供たち 』の著者である新井紀子氏の講演を6年前に聞いたことがあるくらいです。
その時は、恥ずかしながら新井紀子氏のことを全く存じ上げておらず、取引先様とのお付き合いで参加することを決めてからTV番組で初めて知りました。
先に著書を読んで、話を聞きたいなと思い、講演に参加するのは初めての経験でした。
諏訪貴子氏は著書の中で
町工場とは、ヒト、モノ、カネの経営資源が限られる中で、高い機動力で顧客の要望に合う製品を供給し続ける存在
と定義されています。
そのために必要なことが「全員の知恵を結集する」ことだといいます。
知恵を出すのも、知恵を結集するのも、結局は「ヒト」です。
それも単に技術や経験があるだけではなく、会社のやり方に精通した「ダイヤ精機製」の人材、最高の職人が必要になるといいます。
「ダイヤ精機製」の職人になるには、他社での経験は不要だといいます。
不要というよりも邪魔になることもあるため、未経験者を採用して育成されています。
私がご本人にいくつか質問したかったことの中でも、特に未経験者の採用についてお聞きしたかったのでした。
採用のポイントは「ヒューマンスキルの高さ」と『町工場の星』の中に書かれているのですが、この「ヒューマンスキルの高さ」をどのようにして見極めているのか、それが私が最もお聞きしたいことでした。
残念ながら、質問の時間もなく、講演が終わるとすぐに退席されたためお聞きできませんでした。
そのため、今でもちょっとモヤモヤとした気分ではありますが、「まぁ、いいか!」と唱え、次のチャンスに期待しています。
これも『町工場の星』に書かれている対処法です。
みなさんも気になる著者の講演に参加してみませんか。
私も積極的に参加して行こうと思っています。