「宝塚 急死」 2,150,000件
「ジャニーズ 性被害」 14,000,000件
「日本大学アメリカンフットボール 大麻」 2,990,000件
Google検索でヒットした件数。驚くべき件数ではないでしょうか。
直接は関係していないであろう人の批判的な意見が多い中でのこの件数には、本当にビックリします。
なぜ、自分とは直接は関係ない人や事件に対して、炎上してしまうリスクもあるにも関わらず、これほどまでに多くの人が批判的な投稿をするのでしょうか?
私には不思議でなりません。
その一つの答えが中野信子氏が書かれた『脳の闇』(新潮新書)に
人の脳は、裏切り者や社会のルールから外れた人といった、わかりやすい攻撃対象を見つけ、罰することに快感を覚えるようにできている。他者に「正義の制裁」を加えると、脳の快楽中枢が刺激され、快楽物質であるドーパミンが放出される。
と、書かれています。
自分の考える常識やルールから逸脱した人を制裁する、言い換えるとSNSで批判すると、ドーパミンが放出され快楽を感じるというのですから、どんどんエスカレートしても不思議ではありません。
続いて、
この快楽にハマってしまうと簡単には抜け出せなくなってしまい、罰する対象を常に探し求め、決して人を許せないようになっていく
と、あります。
常に罰する人を探し求める、決して人を許せなくなる、そのような中毒患者が圧倒的大多数になってしまう、本当に恐ろしい世界だと思います。それが『脳の闇』によって生み出される世界なのです。
それでは、どうすれば良いのか、明確な対処法が書かれているわけでありませんし、どのように対処するかは、一人ひとりが決めるしかないでしょう。
承認欲求も、承認されることが脳の快楽を生み出すからこそ、求めざるを得ないのでしょう。
脳の闇を知ったうえで、どうすれば良いのか。
絶対的な正解はないのでしょう。
一人ひとりが、脳の闇に正面から向き合っていかざる得ないようです。