「働かないおじさん」「妖精さん」「Windows2000おじさん」という言葉を聞いたことがありますか?
「働かないおじさん」は、周囲の期待する役割に対して成果や行動が伴っていない、高給取りなのに会社への貢献度が低い中高年男性社員のことです。
「妖精さん」とは、出社しているはずなのに姿が見えない、働いているように見えない中高年男性社員のことを指します。
「Windows2000おじさん」は、少し前までは「年収2,000万円の窓際族」。最近は、老後資金2,000万円が貯まるまでは窓の外を見て過ごそうとする中高年男性社員を指します。サポート期間を終えたWindows2000のパソコンと同じように、「使えない」という意味も暗に含まれています。
中高年となった今では、若者から見てそうかもしれませんが、10年前、20年前、あるいは30年前は、多くの人は会社を支える中核人財としてプライベートを犠牲にして頑張ってきた人たちだと思います。
その人たちがなぜ「働かないおじさん」、「妖精さん」、あるいは「Windows2000おじさん」などと陰口を言われる、会社のお荷物的存在となってしまったのでしょうか。
「窓際族」という言葉を聞いたことがありますか?
いわゆる中核業務から外され、真面目に働く意欲を失ってしまったため、窓際でスポーツ新聞等を読んだり、コーヒー等を飲んだり、一服しながら過ごしているイメージです。
それに対して、「働かないおじさん」、「妖精さん」、「Windows2000おじさん」などと陰口を言われる人たちは、
「真面目に働かない」というより、働いてはいるけれど、会社や社会環境の変化に対して「うまく働けない」というのが実状
だといいます。
だからこそ、難波猛氏は「ネガティブフィードバック」によって、「働かないおじさん」、「妖精さん」、「Windows2000おじさん」などと陰口を言われる人たちを生み出さないことが重要だと提唱されています。
「ネガティブフィードバック」とは、「耳が痛い」情報を相手に正しく伝えることによって行動を変え、パフォーマンスを向上させるためのメソッドだといいます。決して嫌がらせのようなネガティブな情報だけを伝えるメソッドではなく、未来を前向きに変える方法やフォローアップを含めたものです。
「ネガティブフィードバック」は、「働かないおじさん」、「妖精さん」、「Windows2000おじさん」問題を解決するだけでなく、もう一つの大きな問題となってきている「すぐ辞める若手部下」問題も解決できると主張されています。決して無理に人を変えようとするメソッドではありません。
人は変わりたくないのではない。変えられたくないなのだ。
というピーター・M・センゲの言葉があります。相手が変わろうとするきっかけを与え、変われるように応援するメソッド。それが「ネガティブフィードバック」ということです。
「ネガティブフィードバック」を学びたい方は、ぜひご一読ください。