ライスワークはRice-Work、直訳すると「米の仕事」、つまり「日々の食事を得るための仕事」、「生活費を稼ぐための仕事」のこと。
「何のために働いていますか?」と聞かれたときに、真っ先に出てくる答えではないでしょうか。
それに対して、ライフワークはLife-Work、直訳すると「人生の仕事」、私は「自分の人生をかけてやり遂げたい仕事」と受け止めています。
著者である下釜創氏は『やりたいことは「副業」で実現しなさい』の中で、本業をライフワークとするのはハードルが高く、ライスワークと割り切り、ライフワークは副業で実現することを推奨されています。
以前のブログで取り上げた榊原正幸氏も、
本業をやっている間に、「一生やることができる副業」を
見つけることを勧めています。本業は「イヤじゃない仕事」にして、やりたいことは副業で、ということでしょう。
それでは、どのような副業を選ぶべきなのでしょうか。
下釜創氏は、失敗しない副業を選ぶ3ステップとして
好きなことを選ぶ(WILL)
得意なことを選ぶ(CAN)
需要・収益性があるものを選ぶ(WANT)
を挙げられています。
ライフワークは、そもそも自分のやりたいことを意味するのですから、好きなこと、得意なことは必須の条件でしょう。あわせて収益性、収入が必要。なぜなら、収入がなければ続けることができないから。
お金・収入×深いやりがい=長く続けられる副業の理想形
というのが、著者の主張。現実を見据えた、とてもバランスの取れた考えだと思います。そして、
副業は前人未踏の道なき道を歩むのではなく、誰かがとっくに切り開いて、ビジネスとして成り立っているマーケットで勝負すべき
という主張に繋がっていきます。
ビジネスの世界では、ライバルが多く生き残るのが大変な市場をレッドオーシャン、ライバルがいない、あるいは少ない市場をブルーオーシャンと呼び、ブルーオーシャンを探し当てることを強調する傾向があります。
しかし著者は、個人が副業で誰にも知られていない市場であるブルーオーシャンを切り拓くのは難しい。それよりも、一定の需要があるレッドオーシャンの中でライバルと少し違うアプローチすべきだといいます。今まで、私はブルーオーシャンを探していましたが、見つけることは出来ていません。この著書を読んで、まずはレッドオーシャンの中で、少しライバルとずらすことを考えようと思いました。その結果、ブルーオーシャンを見つけることができるのではないか、そう思えてきたのです。
今までの、凝り固まった考え方を変えるきっかけになった一冊です。