ここ数年、採用市場は新卒、中途を問わず、仕事を探している求職者よりも、企業が採用したい求人数が多いという売手市場が続いてきました。
新卒採用については、まだまだ売手市場が続きそうですが、中途採用についても売手市場が続くのでしょうか?
中途採用について、株式会社リクルートキャリアが調査結果を公表しています。
3分の1の企業が中途採用を増やす!
調査の概要は、
- 調査対象:企業の採用戦略関係者
- 調査期間:2018(平成30)年9月21日~9月30日
- 回答数:中途採用を実施していると回答した 628名
- 調査方法:インターネット調査(調査協力:株式会社マクロミル)
ということです。
中途採用を実施している628名の採用戦略関係者のうち、2018年度と比較し、2019年度の中途採用計画を
- 大幅に増やす 4.9%
- やや増やす 28.5%
- 同等 53.2%
- やや減らす 6.7%
- 大幅に減らす 1.6%
- わからない 4.3%
- 実施しない 0.8%
でした。
増やすのが33.4%とほぼ3分の1。ほぼ同じが53.2%と過半数。
中途採用についても、まだまだ売手市場が続きそうです。
売手市場が続く中で、企業はどのようにして採用していくのでしょうか?
新たに活用する採用の方法は?
これまで、企業が活用してきた採用の方法は、
- ハローワーク 71.3%
- 求人広告メディア 70.9%
- 民間人材紹介サービス 64.0%
- 自社ホームページでの募集 54.5%
- 社員・知人からの紹介(リファラル) 46.8%
でした。
一方、2019年度に新たに活用したい採用の手法は、
- オンライン説明会 22.0%
- オンライン面接 22.0%
- AIによる選考 18.8%
- SNSを通じた募集 18.3%
- ヘッドハンティング 17.2%
だったようです。
これまでの採用は、求職者と求人の間を「人」が結び付けてきました。
一方、2019年度からはさらに、オンライン、AI、SNSといった人がつくりだした「ネット環境」や「AI(人工知能)」を企業は活用しようとしているようです。
企業のねらいは?
なぜ、企業は採用に新しい方法を活用しようとしているのでしょうか?
新卒の就活もよく取り上げていますが、インターンから採用選考、内定後フォローまで、1年以上、ずっと採用活動が続きます。
並行して、中途採用も行うのです。
採用担当者の負荷がものすごく大きくなっているのです。
また、新卒の定期入社者の3割以上が、3年以内に退社していきます。
いろいろな理由があるでしょうが、思っていた会社、職場、仕事内容と現実とのギャップが最も大きな理由なのです。
入社前にミスマッチとならないように十分なすり合せが必要なのです。
これらの現状を踏まえて、私は、「負担の軽減」と「採用のミスマッチ解消」が、企業のねらいだと思います。
あなたも、企業のねらいを考えてみてください。
企業のねらいがわかれば、その対策も見えてきます。
まさに、「彼を知り己を知れば百戦危からず」、なのです。