社員を幸せにする「いい会社」とは?

「社員が幸せな人生を送れるようにして、社会に貢献すること」を経営の目的としている会社があることを、あなたは知っていますか?

その会社こそ、知る人ぞ知る「伊那食品工業株式会社」です。

あなたは、伊那食品工業株式会社を知っていますか?

伊那食品工業株式会社は、長野県の伊那市に本社を置く寒天のトップメーカーです。

1958(昭和33)年の創業から、なんと48年間も増収増益を達成したすごい企業なのです。

現在では、資本金 9,680万円、売上 199億6,000万円(2017年12月期)、社員数 458名(2018年1月現在)まで成長し、寒天のマーケットシェアは国内で8割、世界でも15%とも言われています。

伊那食品工業をここまで成長させた経営者であり、現在は会長をされている塚越寛氏の著作である『「いい会社」ってどんな会社ですか? 社員の幸せについて語り合おう』(日経BP社)と『リストラなしの「年輪経営」 いい会社は「遠きをはかり」ゆっくり成長』(光文社)を読んでみました。

塚越寛氏の考える経営の目的は?

伊那食品工業を成長させた経営者である塚越寛氏は何を目的に経営していたのでしょうか?会社を大きくすることだったのでしょうか?それとも利益を上げることだったのでしょうか?

塚越寛氏は全く違ったことを経営の目的として、書かれています。

塚越寛氏の経営の目的は、「社員が幸せな人生を送れるようにし、社会に貢献すること」だといいます。

決して会社を大きくすることでも、利益を上げることでもないのです。

塚越寛氏は、「利益は経営のカス」とも、もっと卑近な例えでは、「利益はウンチ」とも言われます。

健全な経営をしていれば、自然と残るもの、ということです。

会社の成長は、会社が大きくなることではない!!

また、会社の成長についても、「会社が大きくなることではない」、といいます。

会社が成長するということは、社員が「あっ、前より快適になったな、前より幸せになったな」と実感できることだというのです。

そして、お金や地位ではなくて、「働いて、去年より良くなった、去年より幸せだ」と感じられれば、社員は高いモチベーションで、一所懸命に働くと考えておられます。

その結果が、48年間もの増収増益だったのです。

社員に求める「立派な人」とは?

塚越寛氏は社員に、無理して数字をあげることは求めていません。そうではなく、人や社会に迷惑をかけない「立派な人」になって欲しいといいます。

「立派な人」にも3ランクあります。

「小さな立派な人」は、単に人に迷惑をかけない人です。

「中くらいの立派な人」は、少しでも人の役に立つ人です。

「大きな立派な人」は、大勢の人、社会の役に立つ人です。

私はいつの日にか、大きな立派な人になりたいな、と思いました。

みなさんは、どうでしょうか?

立派な人になること、それは、幸せになることなのです。

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