2018(平成30)年7月28日の日本経済新聞朝刊に、「20年卒採用 3割が前倒し -民間調べ 人材確保 競争激しく」という記事が掲載されました。
企業が現時点で、2020年4月に入社する学生の採用スケジュールをどのように考えているのか、見てみましょう。
調査の概要は?
まず、調査の概要は、
- 調査対象:全国の主要企業 17,484社
- 調査時期:2018(平成30)年6月25日~7月3日
- 調査方法:インターネット調査
- 回答社数:1,329社
- 調査機関:株式会社ディスコ キャリタスリサーチ
だったようです。
ちなみに、回答された企業を従業員数別にみてみると、
- 従業員 300人未満 430社
- 従業員 300人~ 999人 528社
- 従業員 1,000人以上 371社
だったようです。
2019(平成31)年卒採用のスタートはいつ?
2019(平成31)年卒採用については、以前のブログでも取り上げました経団連のルールとして、「3月採用広報解禁、6月選考解禁」となっていました。
実際は、どうだったのでしょうか?
自社のセミナーの開始は、
- 3月上旬 36.3%(前年 32.2%)
- 3月中旬 22.7%(前年 23.6%)
- 2月以前 21.1%(前年 13.7%)
と、解禁直後の3月上旬と中旬で約6割の企業が開始したようです。
ルールが守られているように見えますが、一方で、解禁前の2月以前に自社セミナーを開始した企業が、前年より 7.4ポイントも増加しています。
前年より、前倒しした企業が多かったようです。
次に、エントリーシートの受付開始を見てみますと、
- 3月上旬 47.1%(前年 42.5%)
- 3月中旬 15.5%(前年 14.6%)
- 2月以前 11.5%(前年 8.4%)
と、やはり解禁直後の3月上旬と中旬で約6割の企業が受付を開始したようです。
内定出しの開始は?
採用活動のスタートは少し前倒しの傾向がみられました。
それでは、内定出しの開始はどうだったのでしょうか?
調査結果では、
- 6月上旬 15.6%(前年 18.0%)
- 4月下旬 15.1%(前年 13.6%)
- 5月上旬 11.7%(前年 11.2%)
と、選考解禁直後とゴールデンウイーク前後に内定だしを開始している企業が多かったようです。
さらに前倒しに?
新聞記事によると、2020年卒の採用活動については、
- 企業へのエントリー開始を早める 27.8%
- 自社セミナー開始を早める 30.2%
- 面接の開始時期を早める 30.6%
- 内定出しの時期を早める 29.2%
と、いづれの時期も、約3割の企業がさらに早めると回答したようです。
それでもまだ採用活動を継続しています!
企業が、さらに前倒しを行うような情報が流れると、就活生のみなさんは、焦ってしまうかもしれません。
しかし同じ調査で、2019(平成31)年卒の採用活動を 26.4%の企業が継続していると回答しています。
ですから、決して焦ることはないのです。
情報に振り回されることなく、ときには休憩しながら、しっかりと自分自身と相性の良い企業を探してください。
それが、幸せになれる道なのです。