厚生年金の資金は厚生省OBの天下り先のためにある!?

「厚生年金の資金は、厚生省OBの天下り先のためにある!」という主張があります。

毎週水曜日の21:00~21:54にフジテレビ系列で放送されている「ホンマでっか!?TV」をみなさんは、見たことがありますか?

この番組に出演されている武田邦彦氏が書かれた『給料を2倍にするための真・経済入門』(ベスト新書)に取り上げられています。

厚生年金は積立方式?それとも賦課方式?

武田邦彦氏は、厚生年金は「積立方式(年金をもらう人が若い頃から積み立てて、そのお金をもらう)」のではなく、「賦課方式(1年ごとに決済する。若い人が払い、その年のうちに高齢者が使い切る)」でなければならないといいます。

ところが、「自分が払った年金を年寄りが使うのか」という反発があったために、日本の厚生年金は「積立方式」を選択しました。そのため、制度が破たんするのは当然であると、武田邦彦氏は主張されています。

「積立方式」を選んだのは、厚生省OBのため!?

「積立方式」を選択したもう一つの理由として、厚生省OBの天下り先を確保するため、とも書かれています。

その根拠は、1986(昭和61)年に厚生省(当時)の外郭団体が主催した座談会で、戦前より厚生省年金課長であった花澤武夫氏の談話です。「厚生年金保険制度回顧録」にまとめられています。

花澤武夫氏の話を要約すると、何十兆円にもなる厚生年金の資金をもとに、年金にかかわる財団等をつくれば、厚生省のOBが勤め口に困らなくなるといったといいます。

厚生年金の資金はどんどん使ったほうがいい!?

また花澤武夫氏は、「年金を支払うのは先のことだから、どんどん使ってしまってもかまわない。二十年先まで大事に持っていても貨幣価値が下がってしまうのだから、どんどん活用したほうがいい」、とも言ったといいます。

厚生年金の資金を厚生省OBの天下り先がじゃぶじゃぶと使ってきた。その結果、今、厚生年金制度の存続が危ぶまれているということでしょう。

本当に厚生年金は大丈夫?!

以前のブログで、髙橋洋一氏が書かれた『「年金問題」は嘘ばかりーダマされて損をしないための必須知識ー』(PHP新書)を取り上げ、厚生年金は大丈夫、と書きました。

私は、基本的には厚生年金制度は無くならないと考えています。

なぜなら、厚生年金制度は「賦課方式」に変更されているからです。「賦課方式」を武田邦彦氏も薦められています。

ただし、政府や官僚の方々がどのように考え、行動しているのかをしっかりと見極める必要があります。

そうしないと、あるべきはずの資金が、しらないうちに無くなっていた、ということもあるからです。

みなさんも、国の制度を理解し、しっかりと監視したうえで、活用できるようにしましょう。

そうすれば、幸せに近づくことができます。

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