アメリカと日本のエリートでは、読書量に大きな格差!?

みなさんは、エリートと聞いて、どのような人を思い浮かべますか?

辞書を引いてみると、大辞林(第三版)では、「ある社会や集団の中で、すぐれた資質・能力および社会的属性を生かして指導的地位についている少数の人。選ばれた者。選良。」とあります。

漠然としているものの、指導的立場にある人、いわゆるリーダーのことをエリートと呼ぶことにします。

すると、アメリカには優れたエリート(リーダー)がいるのに、日本にはいない、というイメージをもたれる人は多いのではないでしょうか。

本当にアメリカのエリートは優秀なのでしょうか?

その疑問に答えてくれるのが、佐々木紀彦氏が書かれた『米国製エリートは本当にすごいのか?』(中経の文庫)です。

「インプットの量」が圧倒的に多い!

2018(平成30)年2月26日に、全国大学生活協同組合連合会が「第53回学生生活実態調査」の概要を発表しました。

その調査の項目の中に、1日の読書時間というのがありました。

その結果が様々な新聞やニュースで大きく報道されるほど、衝撃的なものでした。

なんと1日の読書時間が「0」、つまり、まったく読書をしないという学生の割合が 53.1%、過半数を超えたというのです。

読書する人の平均の読書時間も 51.1分と、1時間を下回るものでした。

著者の佐々木紀彦氏は、実際にスタンフォード大学に二年間留学され、その経験から、スタンフォードの学生は4年間で、最低480冊の専門書を読破するといいます。

1年間で120冊、1ヵ月で10冊、3日で1冊の専門書を読むことになります。1日の読書時間が1時間では、とても太刀打ちできないでしょう。

この「インプットの量と質」の差が、日本がアメリカに勝てない最大の理由であるというのが、著者の実体験からの一つの結論です。

インプットの量が多いからこそ、良質なアウトプットが生まれる!

もしかしたら、「インターネットでグーグルやヤフーを使って検索すれば、すぐに答えがわかるので、インプットを多くするのはムダではないか」と思われるかもしれません。

それに対して著者は、インプットされた知識は、「知識同士が「科学反応」を起こして、新しい発想やアイディアを生み出します。それに対して、脳に入っていない知識は、いつまでもバラバラなままです。相乗効果がうまれません」と、いいます。

大量のインプットに裏付けられた自分の意見やアウトプットを、「他者との対話を通じて磨いていく」ことによって、新しい発想やアイディアが生まれるのです。

日本のエリートから、新しい発想やアイディアが生まれないのは、インプットと対話が不足しているから、ということなのです。

みなさんも、ぜひ読んでいただいて、何が足りないのか、を考えてください。

足りないことが明確になれば、あとは補えばいいのです。

幸せになるための第一歩は、自分を知り、受け入れることから始まるのです。

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