2018(平成30)年4月20日の日本経済新聞朝刊に「定年後の再雇用 最大75歳までに ロックフィールド」という記事が掲載されました。
ロック・フィールドはご存じの方も多いと思いますが、兵庫県神戸市に本社を置き、「RF1(アール・エフ・ワン)」や「神戸コロッケ」等々のブランド名で惣菜の製造・販売を行っている会社です。
売上高 500億円超、営業利益 30億円超、従業員数が 1,500名を超え、東証一部に上場している大きな会社です。
その会社が、再雇用の上限年齢を75歳まで引き上げるというのです。
まず定年を引き上げるようです!
ロック・フィールドが発表した資料によると、従来の60歳という定年年齢は、2018年(平成30)年5月1日から
- 2021年4月30日まで :63歳
- 2024年4月30日まで :64歳
- 2024年5月1日以降 :65歳
と、順次、引き上げていくとのことです。
ちなみに、ロック・フィールドの会計年度は5月1日から翌年4月30日までとなっていますので、会計年度にあわせて引き上げていくようです。
あわせて定年後再雇用上限年齢も!
あわせて、定年後再雇用上限年齢も、現行の65歳から70歳に引き上げるようです。
さらに、会社および本人が継続して勤務することを希望し、かつ会社が定める基準をすべて満たす場合、満75歳を上限に再雇用する場合もあるといいます。
65歳定年の企業はどれくらいあるのでしょうか?
2017(平成29)年10月27日に厚生労働省が高齢者雇用状況の集計結果を公表しています。
公表内容によると、
- 定年制を廃止している企業 2.6%
- 66歳以上定年 1.8%
- 65歳定年 15.3%
ということですので、合計すると全体の19.7%、つまり、5社に1社は65歳以上の定年もしくは定年を廃止していることになります。
生産年齢人口(15歳以上64歳以下)が減少する日本で、働く人を確保するためには、定年の見直しは避けて通ることはできません。
そのような流れがあるなかで、あなたは何歳まで働きますか?
ところで、なぜロック・フィールドは制度の見直しをしたのでしょうか?
制度を見直す目的は?
発表資料によると、「企業を取り巻く環境変化を見据え、社員がやりがいと達成感を持ちつつ、安心して働き続けられる制度の整備を目的」としているそうです。
その目的のもと、もう一つ大きな制度改定がありました。
それが、「正社員として、勤務地や勤務時間を限定して働くことができる」という「リージョナル正社員」の新設です。
そして、契約社員はリージョナル正社員へと転換するようです。
これに伴い、詳細はわかりかねますが、非正規社員であった契約社員の方々の処遇が改善されることが期待されます。
働きたい人が働ける社会、同じ仕事をする人が同じように処遇される社会、まだまだ先は長いような気がしますが、それでも、実現に向けた最初の一歩にはなるのではないでしょうか。