あなたは人生のピークを何歳にもっていきますか?
今の私は50代半ば。
30年前に社会人になったころには、それほど意識はしていなかったものの、定年までは上昇カーブで、定年をピークにして下降していくようなイメージをもっていたような気がします。
定年まで勤め上げて、そこからは悠々自適にゆったりと暮らす、というのが一般的な考え方のように感じていました。
人生100年時代の今となっては、勤め上げたとしても、それが人生の「上がり」ではありません。そこから、まだまだ人生は続きます。ですから、55歳の壁を突破して、50代60代を上昇カーブの真っ只中としなければなりません。そして90代に人生のピークをもっていきましょう、というのが著者である枝廣淳子氏の主張です。
心理学・行動経済学者であるダニエル・カーネマン氏が唱えた「ピークエンドの法則」を枝廣淳子氏は、
どんな過去の経験も、それが快いものだったか、苦しいものだったかは、ピーク時と終了時の快・苦の度合いによって、ほぼ完全に決まる
と、紹介されています。
ピーク時と終了時に快であれば、どんな過去の経験も快いものになるというのですから、ピーク時をいかに快いもにするかで人生が決まってしまいます。そのピークを90代にもっていこうというのです。
心理学者であるユングは、40歳を人生の正午といったそうです。人生100年時代の今では50歳が人生の正午でしょうか?
正午を過ぎれば太陽は徐々に沈んでいきます。しかし90歳に人生のピークをもっていこうと思えば、沈むのではなく上昇し続けなければなりません。
上昇し続けるためのキーフレーズは
Life is too short for~
であり、私が最もこれから大切にしていこうと思った言葉です。
人生は短いからこそ、ゲームをしない。
幸せをかみしめるには、人生は短すぎる。だからこそ、時間を無駄にせず、学び続け、様々な経験をしたい。
その積み重ねで50代60代と上昇カーブを描き、90代になって、今が一番幸せと言えるようになりたい、と決意させてくれる著書です。