あなたは、2024年問題を聞いたことがありますか?
2024年問題の内容を知っていますか?
この頃、TVや新聞等でもよく取り上げられているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
2024年問題とは、例外的に時間外労働の上限規制の猶予が認められている事業・業務、自動車運転の業務、工作物の建設の事業、医業に従事する医師、鹿児島県及び沖縄県における砂糖製造業の上限規制の猶予が撤廃され、2024年4月からの時間外労働の上限規制によって発生することが予測されている様々な問題のことを一般的に言います。
新産業に挑戦する企業に総合的なコンサルティングを行う紀尾井町戦略研究所株式会社(以下、「KSI」といいます)が公表している、[KSI Web調査] 2024年問題に関する意識調査結果を見てみましょう。
調査の概要は以下のとおりです。
・調査期間:2023年8月30日
・調査対象および人数:全国の18歳以上の男女1,000人
・調査方法:インターネット上でのアンケート
2024年問題の内容を理解している人は42.1%、聞いたことがない人は17.9%
「2024年問題」という言葉を聞いたことがあるかどうか質問したところ、回答は以下のようになったようです。
- 言葉を聞いたことがあり、内容は理解できている 10.8%
- 言葉を聞いたことがあり、ある程度内容は理解できている 31.3%
- 言葉を聞いたことはあるが、あまり内容は理解できていない 28.4%
- 言葉を聞いたことはあるが、内容はまったく理解できていない 9.7%
- 聞いたことはない 17.9%
- わからない 1.9%
この頃、よく報道されていますので、認知度はここにきてかなり上がってきたなと思っています。
トラックドライバーの「2024年問題」が取り上げられるとき、必ずといっていいほど、荷物が届かなくなる、配送が遅くなるといった宅配便の問題にスポットが当てられます。
元トラックドライバーでもある橋本愛喜氏は、その取り上げ方に疑問を呈しています。物流の2024年問題は、運送業界の多重下請け構造や人手不足など、トラックドラーバーの労働環境の問題だと主張されています。
長時間労働、その一方で給料は低いという、トラックドライバーの労働環境に目を向けて欲しいと訴えられています。
トラックドライバーの人手不足緩和策は「労働環境の改善」
- トラックドライバーの労働環境の改善 66.2%
- トラックドライバーの給与を上げるなどの処遇の改善 61.0%
- 共同配送や再配達削減などによる物流の効率化 44.5%
- 若者や女性が就労しやすいような環境の整備 39.8%
- 荷主や運送事業者を含めた物流の商慣行の改善 33.5%
- 鉄道や船舶など代替の輸送手段を増やす 30.6%
- 運賃の値上げなどによる運送事業者の経営環境の改善 26.5%
- 外国人が就労しやすいような環境の整備 15.6%
- わからない 4.5%
- その他 3.7%
全てができるわけではありませんが、職場環境改善、給与の引上げに取り組む必要がありそうです。そのためには、今よりも労働時間を削減しながら、配分できるだけの原資を稼ぐという、大きな課題に挑戦するしかなさそうです。