働いているシニア(60～69歳の男女)が働いている理由は、過半数(51.3％)の人が「現在の生活のためにお金が必要だから」という調査結果を、総合人事・人材サービスを展開するアデコ株式会社が公表しました。
調査は、日本全国の就業中の60～69歳の男女を対象とし、インターネットを活用して行われました。
回答者数は 400名(60～64歳の男女 200名、65～69歳の男女 200名)でした。
働いている理由は、
- 現在の生活のためにお金が必要だから 51.3％
- 老後の資金のために貯蓄する必要があるから 16.0％
- 社会と関わっていたいから 14.3％
- 暇を持て余してしまうから 9.3％
- 仕事を通して自己実現したいから 6.3％
- 終日自宅にいると不都合があるから 1.3％
- その他 1.8％
でした。
生活に必要なお金のために働いている人が多いのです。
それでは、お金のための仕事に満足しているのでしょうか？
給与に過半数が不満
仕事に関する5つの項目(「職種」「仕事内容」「職位・職責」「仕事への評価」「給与」)の満足度を尋ねると、「満足」と「どちらかといえば満足」を合わせると、「給与」以外の項目は過半数の人が満足と回答しています。
給与について見てみると、
- 満足 10.0％
- どちらかといえば満足 35.5％
- どちらかといえば不満 39.3％
- 不満 15.3％
という回答であり、10ポイント程度、不満と答えた人が多くなっています。
背景には、まだ日本の多くの企業が60歳定年であり、60歳以降は嘱託社員や契約社員として1年契約を結び、順次65歳まで契約を更新するという形で、60歳以降の給与を抑えている現状があります。
60歳時点の給与で65歳まで雇用すると人件費負担が大きくなり過ぎると多くの企業が判断しているのです。
一つの企業からの給与で足りなければ、副業(複業)することによって給与を増やさなければなりません。
この現実が、今、政府が副業(複業)を推進する一つの理由となっているのです。
給与には満足していないものの、仕事にやりがいを感じていますか、という質問には、
- はい 74.3%
- いいえ 25.8%
と、4人のうち3人が、仕事にやりがいを感じているのです。
であるならば、できるだけ長く働きたいのではないでしょうか？
65歳以上の働くシニアの4人に1人がいつまでも働きたい
何歳まで働きたいかを尋ねると、60～64歳の働くシニアの回答は、
- 65歳まで 38.5％
- 70歳まで 36.0％
- 75歳まで 4.0％
- 80歳まで 0.5％
- 働き続けられればいつまでも働きたい 14.5％
- 条件が整えばすぐにでも仕事を辞めたい 6.5％
で、65歳～69歳の働くシニアの回答は、
- 70歳まで 39.0％
- 75歳まで 24.5％
- 80歳まで 1.5％
- 働き続けられればいつまでも働きたい 28.0％
- 条件が整えばすぐにでも仕事を辞めたい 7.0％
でした。
以前のブログでも書きましたが、働くことができれば老後の不安は解消されます。
一つの会社でフルタイムで働くのか、週に何日かずつ複数の企業に勤めるのか、それとも起業するのか、色々な選択肢があります。
私も今、これからの働き方を検討しているところですが、ぜひあなたも生涯現役の働き方も考えて、まずは最初の一歩を踏み出しましょう。