「2024年問題」も要因の一つ!?バス事業を廃止する会社も!

昨日のブログで、紀尾井町戦略研究所株式会社(以下、「KSI」といいます)が公表している、[KSI Web調査] 2024年問題に関する意識調査結果を取り上げました。

特に最近よく報道されているトラックドライバーについて書きましたが、例外的に時間外労働の上限規制の猶予が認められている事業・業務である自動車運転の業務はトラックドライバーだけではありません。

住んでいる地域にもよると思いますが、「くらしの足」となっているバスの運転手も、たまにお世話になるタクシーの運転手も自動車運転の業務に従事しています。

2024年問題は、公共交通機関にまで影響を与えることがあるようです。

タクシー事業に続いて、バス事業を廃止する会社も!

大阪府富田林市に本社のある金剛自動車株式会社が、2023(令和5)年9月11日、2023(令和5)年12月20日をもって、バス事業を廃止すると発表したのです。「乗務員の人手不足・売上の低下等様々な要因」のために、事業の存続をあきらめたというのです。

金剛自動車株式会社は、2023(令和5)年5月29日に金剛タクシー事業を2023(令和5)年6月30日をもって廃止すると公表し、実際に事業を廃止しています。

タクシー事業廃止を公表した文書には、「路線バス事業につきましては引き続き営業を継続させていただきます。富田林市内外へのご移動につきましては、金剛バスへのご利用をお願い申し上げます」と書かれています。

それから3ヵ月半で、路線バス事業も廃止することになってしまったのです。残念ながら、人手不足が「くらしの足」を奪ってしまったのです。

バスの運行本数の減便やタクシーの稼働が少なくなっている状況を打破するためには?

[KSI Web調査] 2024年問題に関する意識調査のなかで、人手不足や高齢化でバスやタクシーの乗務員が減り、バスの運行本数の減便やタクシーの稼働が少なくなっている状況を打破するためにできることを複数回答で聞いています。

回答の第1位は「自動運転バスやタクシーの実証実験の実施(42.2%)」でした。しかしながら、自動運転バスやタクシーが公道を走る世界にはすぐにはならないでしょう。バスやタクシーの運転手不足は喫緊の問題なのです。すぐにできることはないのでしょうか?

海外では導入されている国もあり、技術的にはすぐにできそうなのは、回答の第4位「ライドシェア(自家用車を使って有料で客を運ぶ)サービスの解禁(29.0%)」です。

コロナ禍で一気にデリバリーサービスが広まったことを考えると、導入済みの国の先行事例を学ぶことができるライドシェアもすぐに広まるのではないでしょうか。

もちろん、法整備はいろいろと大変でしょうが、政府が先頭に立って、生活者の理解を得ることができれば導入は出来ると思えるのですが、いかがでしょうか。

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