派遣社員の16%が新型コロナウイルスによる失業を経験したことがディップ総合研究所の「派遣社員の新型コロナウイルスによる仕事への影響調査」(2020年4月14日)でわかりました。
調査は、2020(令和2)年3月31日~4月3日の期間、47都道府県内で派遣社員として就業している15~69歳の男女を対象とし、インターネットを活用して行い、有効回収数は 1,000サンプルでした。
調査の中で、新型コロナウイルスによる影響での失業経験を質問すると、
- 経験がある(就業先都合) 10.0%
- 経験がある(自己都合) 6.0%
- 経験がない 84.0%
と、合計16%の派遣社員が失業を経験したことになります。
派遣社員3人のうち1人は収入減
また、新型コロナウイルス感染拡大による就業時間や日数の影響を尋ねると、
- 休業することになった(自宅待機含む) 8.6%
- 就業時間や日数(シフト)がとても減った 11.0%
- 就業時間や日数(シフト)がやや減った 16.9%
- 変わらない 59.4%
- 就業時間や日数(シフト)がやや増えた 3.4%
- 就業時間や日数(シフト)がとても増えた 0.7%
と、派遣社員の36.5%、3人のうち1人以上が、休業もしくは就業時間や日数(シフト)が減少したことになります。
派遣社員の給料は時間給がほとんどですので、休業になったり、就業時間や日数(シフト)が減少すると、直接に収入減に繋がってしまいます。
失業経験といい、収入減といい、新型コロナウイルス感染拡大は派遣社員の働き方に大きな影響を与えたことがわかります。
リーマンショック後の年越し派遣村
思い出されるのは、10年余り前のリーマンショック後の年越し派遣村です。
あの時は、毎日のようにテレビや新聞で取り上げられていたことを思い出します。
私の記憶では、特に問題となったのはメーカーの工場で勤務されていた方々です。仕事を失うと同時に住むところも失ってしまうという人が多かったのです。非常に辛い、大きな不安を抱えながら年を越さざるを得ない多くの方々が集まったのが派遣村でした。
その後、リーマンショックから立ち直ると、人手不足感が強くなり、職種にもよりますが時間給も上昇し、派遣社員の働き方に76%が満足していたのです。
そのような状況の中で、新型コロナウイルス感染拡大によって様々な影響を受けたと思いますが、平時に戻るのはそう遠くはないでしょう。
テレワークに代表されるように働き方が大きく変わると言われています。
その時、あなたはどのような働き方を選択しますか。
この機会に、どのような働き方を選択するのか、じっくりと考えてみましょう。
時間は十分にあるのですから。