令和元年の大卒初任給は21万円超え!30万円以上の企業も!

令和元年の大卒初任給は平均で 210,200円となり、21万円を超えたことが厚生労働省の賃金構造基本統計調査でわかりました。

賃金構造基本統計調査は、昨年何かと話題になった調査ですが、調査目的は「主要産業に雇用される労働者について、雇用形態、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数などといった労働者の属性別にみた賃金の実態を、事業所の属する地域(都道府県)、産業、企業規模別に明らかにする」ことです。

国の最も重要な統計の一つとして法律(統計法)に基づく「基本統計」に指定され、毎年7月に調査が行われています。

令和元年の平均初任給は大卒21万円、高卒16.7万円

令和元年の平均初任給は大卒 210,200円で前年より 1.7%増、高卒 167,400円で前年より 1.4%増でした。

10年前の平均初任給は大卒 198,800円、高卒 157,800円でした。この10年間で大卒で 11,400円(5.7%)、高卒では 9,600円(6.1%)高くなっています。

以前のブログに書きましたが、私は20数年前にバブルが弾けた頃に初任給を据え置いた経験が忘れられません。

賃金構造基本統計調査によると、直近では平成25年調査で大卒・高卒ともに前年を下回りましたが、それ以降6年連続で前年を上回っています。

大卒初任給は19万円~22万円が6割超

以前のブログで、初任給も格差の時代と書きました。

大卒初任給の賃金構造基本統計調査での分布状況を見てみますと、

  • 18万円以上19万円未満     8.5%
  • 19万円以上20万円未満   10.9%
  • 20万円以上21万円未満   27.9%
  • 21万円以上22万円未満   21.5%
  • 22万円以上23万円未満     9.9%

と、約8割が18万円以上23万円未満に集中しています。特に、19万円以上22万円未満で6割超となっています。

一方で、30万円以上と回答している企業は 1.7%です。

5年前の平成26年の調査結果では、19万円以上22万円未満と回答している企業は 56.4%、30万円以上は 0.4%です。

令和元年と平成26年を比較すると、19万円以上22万円未満と回答している企業も、30万円以上と回答している企業も増えているのです。

集中化する傾向、拡大する傾向ともに見られるのです。

集中化する傾向は、初任給はいろいろな企業を比較しやすく、他社に比べて見劣りすると採用が難しくなるので、世間水準まで引き上げた企業が多いためと考えられます。

また拡大する傾向が見られるのは、優秀と思われる人材、特にグーグルやアマゾンといった世界的な大企業と取り合いになっているAIやIoTに強い人材を採用するために初任給を大幅に引き上げた企業があるからでしょう。

あなたは、初任給の高い企業を選びますか?

以前のブログで書いたように、私は企業を相性で選ぶべきだと考えています。

初任給から、その企業が採用したい人、企業の価値観が垣間見られるのではないでしょうか。

初任給を大幅に引き上げた企業は、論理的にスピードある行動をし、革新的で競争に打ち勝つことができる人を求めていると言えるでしょう。

相性が合う人はその企業に挑戦すべきですし、相性が良くないと思えば、もっと相性の良い企業を探すべきです。

そうすれば、納得のいく就職先に出会う確率が高くなります。

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