2020年3月卒業の大学生の採用市場は、さらなる「売手市場」になりそうだということは、以前のブログで取り上げました。
1年前の採用市場も売手市場でした。その売手市場の中で、企業は予定していた採用数を充足することができたのでしょうか?
歴史もあり、今でも就職情報最大手の株式会社リクルートキャリアの研究機関である就職みらい研究所が公表している「就職白書2019」を前回に引き続き、取り上げます。
調査は、全国の新卒採用を実施している従業員規模 5人以上の企業 4,522社に郵送で行っています。
調査期間は、2018(平成30)年12月19日~2019(平成31)年1月28日でした。
回収社数は、 1,307社で、回収率は 28.9%とのことです。
2019年卒の採用計画を充足した企業はほぼ2社に1社!
2019年卒の採用計画に対して、
- 計画よりかなり多い 1.6%
- 計画より若干多い 12.2%
- 計画通り 33.2%
- 計画より若干少ない 34.9%
- 計画よりかなり少ない 15.3%
- 現在選考中につき、未定 1.3%
- 採用数について計画を立てていない 0.8%
- その他 0.7%
という回答でした。
採用数を充足した企業が 47.0%、未充足の企業が 51.5%と、かなり拮抗していることがわかります。
採用の充足度を企業規模別にみてみると、従業員規模 5,000人以上の企業では、採用数を充足した企業が 52.1%、未充足の企業が 47.9%と、過半数の企業が充足しています。
対して、従業員規模 300人未満では、採用数を充足した企業が 44.4%、未充足の企業が 51.6%になっています。
また従業員規模 300人以上 999人以下では、採用数を充足した企業が 44.3%、未充足の企業が 54.6%と、過半数の企業が未充足となっています。
従業員数 1,000人未満の中小企業が、特に採用に苦労しているようです。
2020年卒の採用はさらに苦労することが見込まれています。
どのようにして採用数を充足させるのでしょうか?
大卒3年以内の既卒者採用が増えそう!
採用の方法・形態の実施予定を尋ねると、
- 職種別採用 55.9%
- 大学・大学院卒業後3年以内の既卒者の採用 40.5%
- 日本の大学・大学院を卒業する外国人留学生の採用 30.8%
がトップ3でした。
既卒者にも門戸を開いて採用する企業がかなり多くなりそうです。
最初の就職がうまくいかなくても、その経験を活かして、新しい職場で働くのも難しくはなさそうです。
そう思えば、少し気楽に就職活動ができるのではないでしょうか?
納得のいく就職活動を行いましょう。