2020年3月卒業の学生の就活は昨年より1ヵ月早くなっている、と以前のブログで取り上げました。
就職情報大手の株式会社ディスコが、就活生を対象とした調査結果を書いたものです。
同じく株式会社ディスコが、企業を対象に行った意識調査「2020年卒・新卒採用に関する企業調査ー採用方針調査」を今回は取り上げます。
調査は、2019(平成31)年1月28日~2月6日の期間にインターネットを使って行われました。
全国の主要企業 1,306社から回答があったようです。
新卒採用を3割の企業が前年より増やす!!
2020年3月卒業予定者の採用見込みを質問すると、
- 前年より増やす 28.0%
- 増減なし 55.9%
- 前年より減らす 7.9%
- 採用予定なし 1.5%
- 未定 6.7%
でした。
企業の3割が採用を増やし、1割が減らすということです。
今春、2019年春に大学を卒業し新社会人になる1年前の就活生の求人倍率は 1.88倍、平均して1人で2社の内定が取れるような、いわゆる「売手市場」と言われました。
株式会社ディスコの調査結果によると、前年よりもさらに「売手市場」になりそうです。
9割近い企業が採用は厳しくなると予測!!
「売手市場」ということは、企業が採用したい人数よりも、就職を希望している学生が少ないわけですから、企業から見ると採用が難しくなるということを意味します。
企業の担当者に自社の採用活動の見通しを質問すると、
- 非常に厳しくなる 48.6%
- やや厳しくなる 39.2%
- どちらともいえない 11.7%
- やや楽になる 0.4%
- 非常に楽になる 0.0%
という結果だったようです。
「非常に厳しくなる」と「やや厳しくなる」を合わせると、 87.8%が厳しくなると予測しています。逆に楽になるとの回答はほとんどありません。
企業の採用に対する危機感がひしひしと伝わってきます。
企業は人数確保を最優先!
採用が非常に難しくなると予測する理由として、
- 母集団形成が年々難しくなっている
- 毎年、応募数が2割ずつ減少している
- 内定辞退率も上がっている
等があげられています。
採用が難しくなる中、どのような採用スタンスをとるのでしょうか?
「学生の質よりも、採用予定人数の確保を優先」と答えた割合の推移を見てみると、
- 2020年卒 25.2%
- 2019年卒 25.3%
- 2018年卒 20.0%
- 2017年卒 18.9%
- 2016年卒 16.4%
- 2015年卒 12.5%
- 2014年卒 9.7%
- 2013年卒 6.4%
- 2012年卒 4.6%
- 2011年卒 3.5%
- 2012年卒 8.8%
となっています。
売手市場と言われるようになってから、質よりも量を重視せざるを得ない企業が増えてきているのがわかります。
就活生の方が強気になれそうな状況ではありますが、就職はお互いの相性が重要です。
あせることなく、自分に合った企業を探しましょう!