派遣社員は安定よりも自由を選択している、と以前のブログで書きました。
その一方で、厚生労働省の調査によると、派遣社員の4割が正社員を希望しているという結果になったといいます。
厚生労働省の行った、平成29年「派遣労働者実態調査」の結果について、見てみましょう。
この調査では、平成29年10月1日現在の状況について、5人以上の常用労働者を雇用する 10,158事業所(調査期間:平成29年9月22日~10月15日)、派遣労働者 8,728名(調査期間:平成29年10月13日~11月30日)から回答を得ています。
派遣労働者の年齢階級は?
男性の派遣労働者の年齢階級を見てみると、
- 40~44歳 15.0%
- 35~39歳 12.9%
- 25~29歳 12.3%
でした。
女性の派遣労働者の年齢階級を見てみると、
- 40~44歳 18.0%
- 45~49歳 15.4%
- 30~34歳 14.3%
とのことです。
男女合わせた派遣労働者の年齢階級を見てみると、
- 40~44歳 16.5%
- 35~39歳 13.5%
- 45~49歳 13.1%
でした。
これが5年前は、
- 35~39歳 19.2%
- 30~34歳 16.4%
- 40~44歳 15.1%
でしたので、この5年間で年齢階級は少し上がったようです。
派遣労働者として働いてきた通算期間は?
派遣労働者として働いてきた通算期間についてみると、今回の調査では、
- 10年以上 19.2%
- 5年以上10年未満 19.0%
- 3年以上5年未満 16.3%
でしたので、半数を超える人が3年以上、派遣労働者として働いていることになります。
それでは、今後の働き方は?
派遣労働者として働いている人の今後の働き方の希望を聞いてみると、
- 派遣労働者以外(正社員、パート等)の就業形態で働きたい 48.9%
- 派遣社員として働きたい 26.8%
- その他 22.9%
とのことです。
派遣労働者以外(正社員、パート等)の就業形態で働きたい人の80.8%が正社員としての就業を希望しています。
ですので、派遣労働者の4割(48.9%×80.8%)の人が正社員で働くことを希望していることになります。
派遣社員として引き続き働きたい人の多くは、働きたいときに好きな仕事をしたい、という希望を持っているのでしょう。
それに対して正社員を希望している人は、安定を求めていると思われます。
どちらがいいとか、悪いとか、そういう問題ではないのです。
一人ひとりの価値観の問題なのです。
大切なのは、選択肢があり、自分の意志で選ぶことができること。
自分が選ぶからこそ、一生懸命に働けるし、失敗した時にも責任を持つことができるのです。
そういう意味では、今の時代は恵まれているのではないでしょうか。
このような時代だからこそ、自分自身の働き方を真剣に考えなければなりません。
真剣に考え行動することが幸せにつながっていくのです。