多くの企業が労働者不足で困っています!

10月5日(金)に吉野家が2018年3~8月期の連結決算を発表しました。

発表内容によると、3~8月期の売上高は 1,003億円と前年同期比3%も増え、初の 1,000億円台に達したといいます。

ところが、最終損益は 8億5,000万円の赤字になったのです。

赤字になった要因として、「原材料上昇」、「中食攻勢」、「低価格志向」などがあげられていますが、特に大きかったのが「人件費高騰」だといいます。

給料を上げなければ、人が採用できない、労働者が足りないことが赤字の大きな要因になっているのです。

労働者が不足している現状を厚生労働省が公表している労働経済動向調査(平成30年8月)で見てみましょう。

労働経済動向調査とは?

労働経済動向調査は、景気の変動が雇用等に及ぼしている影響や今後の見通し等について調査し、労働経済の変化や問題点を把握するために、2月、5月、8月及び11月の四半期ごとに実施されています。

2018(平成30)年9月19日に公表された労働経済動向調査は、2018(平成30)年8月1日現在の状況について、2018(平成30)年8月1日~8月7日に実施されたようです。

正社員もパートタイム労働者も不足しています!

労働者が不足しているのか、それとも過剰なのか、について、労働者過不足判断D.I.という指標で確認してみましょう。

なお、労働者過不足判断D.I.は、労働者数について、調査日現在の状況で「不足(やや不足、おおいに不足)」と回答した事業所の割合から「過剰(やや過剰、大いに過剰)」と回答した事業所の割合を差し引いた値のことです。

まず、正社員等労働者について、2018(平成30)年8月1日現在の労働者過不足判断D.I.をみると、調査産業計で 43ポイントと、2011(平成23)年8月調査から 29期連続して不足超過となったようです。

次に、パートタイム労働者の労働者過不足判断D.I.をみると、調査産業計で 32ポイントと、2009(平成21)年11月調査から 36期連続して不足超過となったといいます。

特に正社員では、「情報通信業」、「運輸業・郵便業」、「建設業」、パートタイム労働者では「生活関連サービス業・娯楽業」、「サービス業(他に分類されないもの)」、「宿泊業・飲食サービス業」で人手不足を感じている事業所の割合が高かったようです。

以前のブログで、人手が不足して給与を引上げることによって人を採用する、あるいは辞めさせないという企業が多くなっていると書きました。

働く側にとっての望ましい流れは、まだまだ続きそうです。

さらに多くの人が幸せになれる可能性が高くなっているのです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする