埋もれた人材!?未活用労働力とは?

2018(平成30)年5月30日の日本経済新聞朝刊に、『「完全雇用」 埋もれた人材 もっと働きたいパート 177万人』という記事が掲載されました。

記事によると、

  • 4月の完全失業率は 2.5%で、完全雇用といわれる状態
  • 一方で「もっと働きたい」という埋もれた人材の声もある
  • 企業が柔軟な対応をすれば、新たな働き手を生む余地がある

ということです。

「もっと働きたい」という埋もれた人材とは??

この記事でいう埋もれた人材とは、どのような人のことを言っているのでしょうか?

総務省が2018(平成30)年5月11日に、2018(平成30)年1月~3月の労働力調査の結果を発表しました。

その中で、今までなかった「未活用労働」という新しい区分が使われるようになりました。

この「未活用労働」者の中に、「もっと働きたい」と希望している 177万人の短時間労働者がいるようです。

それでは、「未活用労働」とは、どのような人のことでしょうか?

未活用労働の概念とは?

総務省の資料によると、未活用労働者は、「追加就労希望者」、「失業者」、「潜在労働力人口」を合わせたものになります。

まず、追加就労希望者とは、

  • 就業時間が週35時間未満
  • 就業時間の追加を希望し、追加できる

就業者のことをいいます。

この追加就労希望者が 177万人(男性 44万人、女性 133万人)おられ、それが記事になったのです。

次に、失業者ですが、

  • 1ヵ月以内に求職活動を行っている
  • すぐに就業可能である

が、現在は、就業されていない人のことをいいます。

失業者の中で1週間以内に就職活動を行っている人を特に「完全失業者」といいます。

失業者は 184万人、その中で完全失業者は 169万人だったようです。

最後に、潜在労働力人口については、就業者でも失業者でもない者のうち、仕事を探しているが、すぐに働くことができない者(「拡張求職者」)や、潜在的に就業することが可能なもの(「就業可能非求職者」)をいうようです。

具体的には、拡張求職者とは、

  • 1ヵ月以内に求職活動を行っている
  • すぐではないが、2週間以内に就業できる

人のことをいい、今回の調査では 2万人だったようです。

また、就業可能非求職者は、

  • 1ヵ月以内に求職活動を行っていない
  • 就業を希望し、すぐに就業できる

が、現在は就業していない人のことをいい、今回の調査では、35万人だったようです。

未活用労働者は 398万人!!

まとめますと、

  • 就業時間の追加を希望している追加就労希望者………………………………………177万人
  • 求職活動を行い、すぐに就業できる失業者……………………………………………184万人
  • 求職活動を行い、2週間以内に就業できる拡張求職者…………………………………  2万人
  • 求職活動を行っていないが、就業を希望しすぐに就業可能な就業可能非求職者…  35万人

の合計 398万人もの労働力を活かし切れていないのです。

未活用労働力を活かすことができるような仕組みが、今、求められているのです。

みんなで知恵をだしあって解決していかなければなりません。

それが、幸せになることにつながっていきます。

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