就活生に求める能力とは?

日本の人事は「一緒に働きたいかどうか」を見ている、と以前のブログで書きました。

日本は、聖徳太子の時代から「和」の精神を大切にしてきたのです。

有名な17条憲法の1条では「和をもって貴(とうと)しとし」と謳われているということから、「和」は、日本の古から最も大切な精神といえるでしょう。

今回は、もう少し、具体的に企業が新卒採用を選考する基準、就活生に求める能力について考えてみます。

最も求められる能力は、「コミュニケーション能力」

少し前の調査になりますが、一般社団法人 日本経済団体連合会が2016(平成28)年11月15日に公表した「2016年度 新卒採用に関するアンケート調査結果の概要」によると、採用選考活動において、最も重視した点は「コミュニケーション能力」が13年連続で第1位、「主体性」が7連連続で第2位ということです。

20項目から、5項目を選んでもらった上位5項目は以下のとおりです。

  1. コミュニケーション能力 87.0%
  2. 主体性         63.8%
  3. 協調性         49.1%
  4. チャレンジ精神     46.0%
  5. 誠実性         43.8%

また、HR総研が2016(平成28)年3月に調査した企業が学生に求める能力の上位5項目は以下のとおりです。

  1. コミュニケーション能力  83%
  2. チームで働く力      49%
  3. 前に踏み出す力      34%
  4. 目標達成思考       32%
  5. 適応力、考え抜く力    31%

いずれも、「コミュニケーション能力」が第1位になっています。

企業が求めている「コミュニケーション能力」とは、どのような能力でしょうか。

「コミュニケーション能力」とは?

流暢に自分の伝えたいことを話せる能力を「コミュニケーション能力」と思っていませんか。

これだけでは単なる一方通行になってしまいます。

2018(平成30)年3月27日付の日本経済新聞夕刊の「就活のリアル」というコラムで海老原嗣生氏が5つの能力から、コミュニケーション能力は成り立っていると書かれています。

※「就活のリアル」は以前にも取り上げていますが、就活生にとってとても参考になるコラム です。

それは、

  • 相手に理解させる能力
  • 相手を理解する能力
  • 相手に配慮する能力
  • 関係を築く能力
  • 関係を維持する能力

の5つの能力です。

この5つの能力、すべてがそろっていないと「コミュニケーション能力」は高いと言えないのでしょうか?

この5つの能力、すべてがそろっている人は、そんなに多くはないと思います。私も、あまりお会いしたことはありません。

この5つの能力のうち、企業によって重視する能力が異なるのです。

相手に理解させる能力を重視する企業もあれば、相手に配慮する能力を重視する企業もあります。

まさしく、企業と就活生の相性の問題なのです。

結果が思わしくなくても、相性の問題ですので、気にすることはありません。

就活生のみなさんは、相性の良い企業と出会えるように、積極的に企業の担当者と出会うようにしてください。

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