いよいよ明日、3月1日(木)より、2019年3月卒業の就活生の企業エントリーが始まります。まさに、就職活動のスタートです。
この後、6月1日(金)より、選考開始、10月1日(月)以降に内定というのが大まかなスケジュールになります。
今年も売手市場、つまり、就職はしやすいといわれています。就職先を探している(求職者)1人に対して人を求めている企業数(求人数)を表す求人倍率という指標があります。
求人倍率が1.0ということは、求職者と求人数が同じということになります。1.0より大きくなると、求職者よりも求人数が多いことを意味しますので就職しやすいといえます。
逆に1.0より小さいと求職者のほうが多いので、就職先を見つけるのが難しいということを意味します。
大卒求人倍率をみてみましょう!
売手市場といわれているということは、求職者よりも求人数のほうが多いということです。
求人倍率でいうと、1.0を大きく超えているということになります。
※大卒求人倍率については、毎年、リクルートワークス研究所が実施されている「大卒求人倍 率調査」を引用しています。
2019年3月卒はまだ調査されていませんので、2018年3月卒までのデータでみてみます。
2018年3月卒の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.78倍、前年の1.74倍より0.04ポイント上昇しているようです。
数字の上では、全員が就職できるのです。
売手市場といわれるのも理解できます。
過去と比べて本当に売手市場?
過去の大卒求人倍率もみてみましょう。
過去30年間(1988年3月卒~2017年3月卒)の平均大卒求人倍率は1.62倍になっています。売手市場といわれているわりには、過去30年間の平均に比べて、そんなに極端に求人倍率は高くありません。
いわゆるバブル期をみてみますと、30年前の1988年3月卒は2.48倍、1989年3月卒2.68倍、1990年3月卒2.77倍、1991年3月卒2.86倍になっていたようです。
バブル期に比べると、かなり見劣りする数字であり、現在は本当に売手市場なのかな?と思ってしまいます。
あなたはどのような企業を目指しますか?
企業規模別に大卒求人倍率をみますと、従業員規模5,000人以上の企業は0.39倍、300人未満の企業は6.45倍になっています。倍率格差は6.06ポイントもあります。
業種でみますと、流通業は11.32倍、建設業は9.41倍と高く、逆に金融業は0.19倍とものすごく低くなっています。倍率格差は11.13ポイントもあります。
全体的には売手市場といわれますが、過去と比べる、あるいは企業規模や業種でみてみると、違った一面が見えてくるのではないでしょうか。
売手市場といわれるから安心するのではなく、しっかりと自分自身で企業を見極めることが必要です。自分の価値観を基準に企業を選んでください。