消費税は上げないといけないのでしょうか。森永卓郎氏の本を読んでみました。

消費税は上げないといけないのでしょうか。疑問に思ったので、森永卓郎氏の『消費税は下げられるー借金1000兆円の大嘘を暴くー』(角川新書)を読んでみました。

なぜ、日本円が安全と言われるのでしょうか?

今は持ち直しましたが、先週はアメリカの株式が大幅に値を下げました。それに合わせるように日本株も安くなりました。一般的にはアメリカの金利上昇が原因だと言われていますが、経済的なパニックと言ってもいいような大幅な下落でした。

株が急激に安くなるとどこまで損をするか不安(パニック)になってしまい、誰もが損をするのは嫌ですから、少しでも損をしないように株を売って安全と考えられる預金や国債(債権)を買います。

このような経済的なパニックが起きてしまったときに、よく日本円が安全だから、外国の人々に日本円が買われて円高になると言われます。あなたは、この現象を不思議に思いませんか?私の頭の中は???です。

日本は1,000兆円を超える借金があり、世界的にみても借金が多すぎる、だから消費税を上げて借金を減らさなければ大変なことになると言われています。

そのような国の通貨(日本円)が安全だと言われ、経済的なパニック状態で、なぜ買われるのかがわからないのです。

日本の借金は大嘘だと世界の人々は思っている!

私の疑問に対する森永氏の解答は「日本の借金は大嘘であり、世界の人々は問題だと思っていない」ということになります。

政府と独立行政法人等の特別法人をあわせると1,400兆円近い借金があります。その一方で、900兆円余りの資産があり、実質の借金は400兆円強であり、決して消費税を上げて借金を返済しないと国がつぶれるような状況ではないといいます。

そのように世界の人々が思っているので、日本円が買われるというのです。

家計に例えるならば、家のローンが1,400万円近くある一方、900万円余りの預金があり、実質の借金は400万円弱ということです。いわゆる家計は火の車で、早急に火を消さなければいけないというほどの状況ではないということです。

日本の借金もその程度ということです。

消費税を失くすことはできる。その方法とは?

今の日本の状況では消費税を上げる必要はない、それどころか、消費税を失くすことができるといいます。国・地方をあわせて消費税は22兆円です。別の方法で22兆円の税金を生み出すことができるというのです。

森永氏は、消費税に代わり、

  • 貯蓄に課税する
  • 金融資産全体に課税する
  • 法人税率を戻す
  • 相続税の増税する
  • タックスヘブンに逃げ出した資金に課税する

といった方法を提唱されています。

※詳細は本をお読みいただくことをお勧めします。

基本的な考え方は、消費税では富む人はさらに豊かになり、そうではない人の負担が大きい。だから、消費税ではなく、大企業や豊かな人がより負担すべきであるということです。

政府発表や新聞報道を鵜呑みにするのではなく、本当に消費税は上げなければいけないのか、あるいは、消費税は本当に必要なのか、この本を読んで、自分の頭で考えてみませんか。

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