何歳になっても生涯現役であることを宣言する『定年いたしません! 「ジョブ型」時代の生き方・稼ぎ方』(光文社新書)を以前のブログで取り上げました。
そのために必要なことは何でしょうか?
私は『老後をやめる 自律神経を整えて生涯現役』(朝日新書)ことだと思います。
著者はテレビの健康番組でも見かけることのある順天堂大学医学部教授である小林弘幸氏。
特に自律神経を整えることによって健康になる、長寿できるという趣旨の発言・著書が私には印象に残っています。
小林弘幸氏が著書の中でご自身の周りの長寿の方の共通点として、「仕事をしている」「体を動かしている」「人とのつながりがある」「性格が明るい」の4つを元気でいられる理由として取り上げています。
この4つに共通していることは何でしょうか?
私は「動く」ことだと考えています。
「仕事をしている」と通勤したり、自営業であってもお客様にお会いしたり、自宅で仕事をするにしても部屋を移動したりしますので、自然と体が動きますし、良いことがあっても望んでいないことが起こっても心も動きます。
「体を動かしている」と当然、体は動きますが、合わせて心も動いていませんか?
「人とのつながりがある」と会うために移動したり、会話を通じて、あるいはいろいろと気を遣うことによって心が動くでしょう。
「性格が明るい」人は、私の偏見かもしれませんが、一人でおとなしく過ごすことを好まず、動き回っているイメージがあります。
小林弘幸氏は、
「動かない」は「食べられない」「眠れない」につながります。「食べられない」「眠れない」とエネルギーがなくなり、自律神経のコンディションも乱れて「もっと動かない」
へと進行すると書かれています。
この悪循環を老後というのでしょう。
言い換えるならば、この悪循環に陥らないようにすること、それが『老後をやめる』ことになるのです。
そのために最も大切なのが「動く」ことです。
確かに年を取ってくると昔は出来ていたのにできなくなったな、と感じることが増えます。
昔ならこれぐらいすぐに覚えられたのに、1日ぐらい徹夜でも平気だったのに、これぐらい飲んでも二日酔いにならなかったのになど、私も身につまされることがたくさんあります。
だからこそ、小林弘幸氏の
年をとるとできなくなることが増えるのは当たり前。落ち込んだり、悲しんだりするのではなく、新しい体験をするチャンスととらえてください
というメッセージが心に沁み込んできます。
できないことがあっても、新しい体験をするチャンスと前向きにとらえて動く、その大切さが伝わってくる一冊です。
年を取ることを前向きに考えようとするあなたにお勧めの一冊です。