2021年卒新卒採用のスケジュールは1ヵ月以上遅延すると、大企業の88%、中堅企業の84%、中小企業の73%が予測していることが、ProFuture株式会社/HR総研の「新型コロナウイルス感染拡大による新卒採用や新入社員受け入れへの影響」調査結果でわかりました。
8割以上の企業が1ヵ月以上の遅延を予測
採用スケジュールの遅延予測を尋ねると、
- 1ヵ月程度 36%
- 1ヵ月半程度 20%
- 2ヵ月程度 18%
という回答でした。「2ヵ月半程度」「3ヵ月以上」を加えると、1ヵ月以上という回答は81%となります。
この調査は、2020(令和2)年3月27日~3月31日の期間、企業の人事責任者、採用担当者、人事全般担当者を対象にWebアンケートにて行い、有効回答数は 227件だったようです。
調査の期間は、緊急事態宣言前です。その時点で1ヵ月以上の遅延を8割以上の企業が予測していることになります。
緊急事態宣言が発令され、さらに延長されたことを考えると、調査時点よりももっと遅延になることを企業は覚悟しているでしょう。
それでは、採用スケジュールの遅延をもたらす新型コロナウイルス感染拡大に対して、企業はどのような対策を取ろうとしているのでしょうか?
大企業の7割が採用スケジュールを後倒し
新型コロナウイルス感染拡大対策について尋ねると、大企業では、
- 採用スケジュールの後倒し 68%
- 来場を伴わない説明会(オンライン活用等) 54%
- マスク着用の推奨 49%
でした。
中小企業では、「マスク着用の推奨」と「会場入口に除菌スプレーの設置」が最も多く、42%という結果でした。
もともと大企業が内定出しを終えたゴールデンウイーク明けから、採用活動をスタートする中小企業が多いため、3月末の段階では採用スケジュールの後倒しをあまり考えていなかったのでしょう。
しかしながら、大企業の採用スケジュールが後倒しになってしまうと、中小企業は大企業と同じ時期に採用活動を行うか、それとも大企業が内定出しを終えてから短期勝負で採用活動を行うか、どちらかを選択することになります。
まずは大企業を受けて、次に中堅企業、結果が思わしくなければ中小企業、という昨年までの就活スケジュールも、今年の就活生のみなさんには当てはまらなくなるかもしれません。
就活生の皆さんの中には、昨年までと大きく異なる環境に戸惑う人も多いかも知れません。
環境が大きく変化するからこそ、原点に立ち返りましょう。
時間はありますから、じっくりと考えてください。
これからの長い人生から見れば、就職前にじっくりと考えることができる時間は、何事にも勝る宝物になるでしょう。