2021年3月卒業の就活の内定率は20%を超え、過去6年間で最高であると、就職情報最大手のマイナビが「マイナビ2021年卒大学生活動実態調査(3月)」の結果を発表しました。
調査は、2020(令和2年)3月25日~3月31日の期間、インターネットを活用して、2021年3月卒業見込みの大学3年生および大学院1年生 5,643名(男性 1,958名、女性 3,685名)を対象に行われました。
調査の結果、3月末時点の内定率は 20.5%で、前年同月と比較して 7.8ポイント増えていました。
経団連の方針で広報活動が3月スタートになった2016年卒以降の過去6年間で最高になったといいます。
新型コロナウイルの影響はあまりないのでしょうか?
十分な機会が奪われている就活は?
新型コロナウイルスの流行拡大によって、十分な機会が奪われていると感じる就活は、
- 企業との対面接触 69.1%
- 就職活動スケジュールの把握 41.8%
- 企業研究 40.7%
- 企業担当者との面談(対面) 40.6%
でした。
新型コロナウイルスの流行拡大によって、実際に企業やその担当者と会えていないようです。
そのような状況でありながら、なぜ過去6年間で最も内定率が高いのでしょうか?
就職支援会社の営業担当者等から聞いている話から、東京オリンピックが予定されていたため、オリンピック前に採用活動を終えたいと多くの企業が、昨年よりも早めに採用活動を行ったと私は推測しています。
それでもコロナウイルスの影響により、予定と大幅に違っているでしょう。
このような状況だからこそ、企業の対応によって印象は大きく変わります。
企業の印象が良くなる対応は?
就活に関わる企業の新型コロナウイルス対応のうち、良い印象を受けた対応を聞いたところ、
- Web上での会社説明会(セミナー)の場が用意されている 71.7%
- 内々定まで全ての工程がWeb上でできるようになっている 43.0%
- エントリー期間が限定されていない(通年採用である) 42.7%
- マスク着用のまま参加することを許可している 39.5%
- 少人数(1対1~数名)で直接面談の機会が予定されている 39.3%
という回答でした。
Webによる対応が高評価のようです。
3密(密集・密室・密接)を避けるには、Webを活用するのは有効な手段であり、就活生にも受け入れられているということでしょう。
新型コロナウイルスの流行を機に、就活の風景も変わるかもしれません。
一斉に就活生を集めるという方法から、個別に対応する傾向が強まるのではないでしょうか。
「個別対応力」がこれからの採用の成否を決めるようになります。