2021年卒業予定の大学生・大学院生が就活の早期化に戸惑っていることを、以前のブログで取り上げました。
しかし、いわゆるブラック企業をしっかりと見分けて、悔いのない就活を送るためには焦りは禁物です。じっくりと腰を据えて就活を行いましょう。
ところで、ブラック企業とはどのような企業のことを言うのでしょうか?
厚生労働省のHPを見てみると
「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴としては、①労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、②賃金不払いやパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③このような状況下で労働者に対し過度の選抜を行う、などと言われています。
とあります。
厚生労働省では、一般的に使われているブラック企業という言葉ではなく、若者の「使い捨て」が疑われる企業と表現しているようです。
過度な長時間労働やパワハラの横行などによって若者が辞めていかざるを得ない企業ということです。
平均残業時間は月24.9時間
総務省の労働力調査等、公的機関の残業時間調査結果もありますが、民間企業の大手転職支援会社のパーソルキャリアがビジネスパーソン 15,000人に行った大規模な調査によると平均残業時間は月24.9時間でした。
残業時間が少ない職種は、
- 美容関係職(理美容/エステ/マッサージ) 10.3時間
- 営業事務・アシスタント 11.1時間
- 生産・製造・プロセス開発(医療系) 11.4時間
- 医療事務 13.6時間
- 経理事務・財務アシスタント 14.8時間
でした。
逆に、残業時間が多い職種は、
- 設備施工管理 41.6時間
- 建設施工管理 36.7時間
- 食品/消費財メーカー 35.9時間
- プロデューサー/ディレクター/プランナー 35.2時間
- ITコンサルタント(アプリ) 34.4時間
でした。
同じ職種でも企業によって残業時間は異なりますので、一概には言えませんが、職種によって大きな差があるようです。
また同じ調査で労働時間に関する仕事満足度ランキングでは、経理事務・財務アシスタントが10位、生産・製造・プロセス開発(医療系)が13位、営業事務・アシスタントが16位でした。
単純に残業時間が短ければ仕事満足度が高くなると言い切ることはできないようです。
休日数や有給休暇取得日数、労働時間の調整のしやすさ等々が満足度に影響していることが考えられます。
残業時間だけで判断することなく、満足度の高い企業、自分の相性にあった企業を選びましょう。