働き方改革で長時間労働は改善の兆し?

あなたは、「働き方改革」という言葉を聞いたことがありますか?

あなたの職場では、「働き方改革」に積極的に取り組んでいますか?

政府は「働き方改革」と称して、いろいろな改革を進めていこうとしています。そのひとつとして、この4月から有給休暇の5日以上の取得が義務づけられたことは、以前のブログで取り上げました。

それ以外にも、残業時間の上限規制や勤務間インターバルの努力義務化等の様々な法改正も、以前のブログで取り上げました。

実際の企業の取組みについては、株式会社NTTデータ経営研究所が行った調査結果帝国データバンクによる企業の意識調査結果について書かせていただきました。今年の法改正で、産業医・産業保健機能も強化されたのですが、実際の産業医の先生方は、働き方改革の進捗をどのように感じておられるのでしょうか?

約7割の産業医が「長時間労働の改善を感じる」と評価

産業保健支援サービス「first call」を事業展開している株式会社Mediplatがアンケート調査結果を公表しています。

調査は、医師専用コミュニティサイトMedpeerに会員登録する医師のうち、産業医資格があり、現在産業医として事業所で従事している医師を対象に、2019(令和元)年6月4日から6月7日までの期間、インターネットを活用して行われています。

有効回答者数は 500名でした。

調査において、働き方改革によるここ最近での企業の実態として、「長時間労働の改善」を感じるかどうか、尋ねると、

  • かなり改善されている   14%
  • 少し改善されている    52%
  • 変わらない        29%
  • わからない          5%

でした。

「かなり改善されている」と「少し改善されている」を合わせると約7割の産業医が長時間労働は改善されていると感じているのです。

長時間労働の改善につながる企業の取組みは?

調査結果のサマリーの中で、長時間労働の改善が上手くいっている企業の施策として取り上げられているのが、「組織的な業務改善」「意識改革」「ノー残業デーなど、強制的な残業規制」「長時間労働者の管理・指導の徹底」でした。

徹底して指導する、守らせている、ように私には感じられるのですが、みなさんはどう思われますか?

私の経験則では、強制的に守らせようとすると、いわゆるサービス残業につながってしまう可能性が高いのです。数字は改善されたように見えるのですが、それは改善されたのではなく、隠れてしまい見えなくなっただけなのです。

以前にも取り上げた白河桃子氏の著作である『御社の働き方改革、ここが間違っています! 残業削減で伸びるすごい会社』(PHP新書)の中には、「経営者の本気度は、「評価と報酬」にまで手をつけるかどうかで決まる」と書かれています。

飴と鞭を使い分けながら、自ら守ろうとする仕組みづくりが大切なのです。

あなたの働く会社が本気で変わろうとしているのかどうか、「評価と報酬」に注目してください。

「評価と報酬」の仕組みを見直し、本気で取り組む会社。

それが幸福な働き方ができる会社なのです。

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