なぜ、3年以内に多くの新入社員が辞めるのでしょうか?
あなたは考えたことがありますか?
大卒の新入社員の3割が3年以内に離職!
厚生労働省は毎年、「新規学卒就職者の離職状況」を調査し、公表しています。
大学を卒業し就職した新入社員の3年以内の離職率を見てみると、
- 2015(平成27)年3月卒業 31.8%
- 2014(平成26)年3月卒業 32.2%
- 2013(平成25)年3月卒業 31.9%
- 2012(平成24)年3月卒業 32.3%
- 2011(平成23)年3月卒業 32.4%
- 2010(平成22)年3月卒業 31.0%
- 2009(平成21)年3月卒業 28.8%
- 2008(平成20)年3月卒業 30.0%
- 2007(平成19)年3月卒業 31.1%
- 2006(平成18)年3月卒業 34.2%
でした。
多少、卒業年によって違いますが、おおよそ3割の大卒の新入社員が3年以内に離職しているいるようです。
リーマンショックによる就職難の年も、求人数が求職者数よりもはるかに多く売手市場と言われている年もあり、就職難易度は大きく違うはずですが、3年以内の離職率はほぼ3割となっているのです。
たまたま就職する年の景気が良くないために就職が難しい、逆に景気が良く就職しやすかった年の差が大きすぎることが問題にされます。
しかしながら、新入社員の3年以内の離職率については、景気の影響を大きく受けているとは言えなさそうです。
それでは、どのような理由で新入社員が3年以内に離職しているのでしょうか?
人間関係を含めた職場環境が大切!
独立行政法人労働政策研究・研修機構が2016(平成28)年に公表した調査結果によると、入社1年未満の早期離職理由の上位3つは、
- 仕事が自分に合わない 35.8%
- 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった 35.7%
- 人間関係がよくなかった 35.3%
でした。
思い返してみると、学生から社会人になった時には、あまりにも環境の変化が大きく、悩んだものです。
新入社員を受け入れる人は、就職1年目・2年目のときに、どのような悩みがあったか、悩みをどのようにして解決したか、よく思い出してください。
そうすれば3年以内の離職率は下がっていくのではないでしょうか。
目標とする上司がいる人は転職しない?
日本能率協会が調査し、「入社半年~2年目若手社員意識調査」を2018(平成30)年に公表しています。
その調査結果によると、「目指したい上司・目標にしたい人」が「いる」若手社員の中で、「転職することは考えていない」人は 57.6%でした。
それに対して、「目指したい上司・目標にしたい人」が「いない」人の中で、「転職することは考えていない」という若手社員は 38.6%でした。
職場に目指したい上司・目標にしたい人がいると、若手社員は自分の将来像、目標が明確になり、簡単には離職しないのかもしれません。
もちろん、実際には複数の理由が絡み合っているとは思いますが。
あなたの職場には、目標とする人はいますか?
もし職場にいないならば、職場から離れても構わないので、ぜひ、目標とする人を見つけてください。
目標とする人を見つけることは、幸せになるための一つの方法です。