以前のブログで、企業で働く多くの若い人が「心の病」で苦しんでいることを取り上げました。
「心の病」の原因は、いろいろあるでしょう。人によっても違うでしょう。
けれども、睡眠の時間を除けば、通勤時間も含めて会社で働いている時間はもっとも長いということは共通しているのではないでしょうか。
そして、「心の病」にならずに元気に働くためにもっとも大切なのは人間関係、特に上司との関係ではないでしょうか?
レジェンダ・コーポレーション株式会社が、「社会人の意識/実態調査」を行い、結果を公表していますので、見てみましょう。
調査の概要は?
調査の概要は、以下のとおりです。
- 調査対象:2010(平成22)年~2018(平成30)年入社の社会人
- 調査方法:レジェンダ・コーポレーションのアンケートWebによる調査
- 調査期間:2018(平成30)年6月8日(金)~6月20日(水)
- 有効回答数:743名
回答者の男女別人数や年齢構成は公表されていないようですが、20代の若手社会人が回答をされていると思われます。
4人に3人が上司を尊敬!
「上司を尊敬していますか?」という問いに対して、
- 尊敬している 32.4%
- やや尊敬している 42.8%
- あまり尊敬していない 17.0%
- 尊敬していない 7.8%
という回答でした。
4人に3人も上司を尊敬しているとは思ってもいない結果でした。
私の経験からいうと、最初の上司がどのような人か、というのは、その後の社会人生活にあたえる影響はものすごく大きいと思います。
私の場合は、とにかく仕事には厳しい上司でしたが、おかげで仕事を早く覚えることができて今でも感謝しています。
ところで、現在は、ハラスメントがよく話題になります。
若手社会人も、上司からのハラスメントを受けているのでしょうか?
上司からのハラスメントを受けているのは、5人に1人!
上司から「ハラスメント」と思われる発言や行為を受けたことがありますか?という問いに対して、
- ある 19.1%
- ない 80.9%
という回答でした。
ハラスメントを受けた142名のうち、114件のコメントからの抜粋として、
- 女性だからと言ってお茶汲み
- 婚期や体型について性的で不愉快な質問をされた
- 残業が多いのは、仕事が多いからなのに、能力が低いと評価された
- 旅行に誘われたりする、いわゆるセクハラ的な行為
- 無視
- 人格を否定された
- 仕事を終えるまで、帰らず、休まず勤務するよう半強制的に指示
- 明日の朝までに、という深夜の依頼
- そんなこともできないのかという高圧的な発言
- フローリングで正座・罵倒
というコメントが公表されています。
非常に残念なコメントの数々です。
上司とは、あくまで会社での役割の一つであり、人間としての上下関係を表すわけではありません。
勘違いしないようにしたいものです。
ところで、ハラスメントを受けた場合に誰かに相談しているのでしょうか?
ハラスメントを受けた6割の人は、だれにも相談していない!
ハラスメントを受けた 142名に、誰かに相談したかを聞くと、
相談した 39.4%
相談しなかった 60.6%
という回答でした。
6割もの人が誰にも相談していないのです。
同じ会社よりも、違う会社・業界の人の方が相談しやすいこともあります。
まずは、相談できる人を見つけましょう。
若手のやる気をあげる10のパワーフレーズ!!
最後に、若手のやる気をあげる10のパワーフレーズを取り上げます。
- キミならできる
- 期待しています
- 信頼しているぞ
- 休める時に休め
- 会社の看板で仕事をするな
- 責任はとるから、自由にやっていい
- お前はどう思う?
- 自分らしくでいいんだから
- 疑う目が品質を守る
- 技術者は技術でうそをついてはいけない
みなさんは、どう思われましたか?
難しい言葉はありません。何気ない一言です。
言葉だけでは、なぜ若手のやる気を上げるのか、よくわからないものもあるでしょう。
言葉の裏には、素晴らしい人間関係があるから、若手のやる気を上げることができるのです。
まずは、信頼できる人間関係をつくりましょう。
それができれば、きっと幸せな社会人生活が送れます。