以前のブログで、非正規社員が過去最多になったことを取り上げました。
自分の意志で非正規社員を選んでいるのでしょうか?それとも、非正規社員を選択せざるを得ないのでしょうか?
派遣社員は安定より自由を選択?!
以前のブログで、派遣社員で働いている人は、契約期間が決まっておらず、契約更新時に「雇止め」で失業してしまう心配がない無期雇用よりも、選択肢は限られるものの自分で就業先を選ぶことができる自由を求めている、という記事を紹介しました。
非正規社員には、派遣社員という働き方以外にも、契約社員やパートタイマーといった企業に直接雇用されている働き方もあります。
そのような働き方をされている非正規社員も、派遣社員と同じように自由を求めているのでしょうか?
「自分の都合のよい時間帯に働きたいから」が3割!!
総務省が8月7日に発表した労働力調査(2018(平成30)年4~6月期平均(速報))に、非正規社員で働く人たちが、非正規社員を選択した理由が取り上げられていました。
その調査結果によると、男性では、
- 自分の都合のよい時間帯に働きたいから 170万人(27.6%)
- その他 139万人(22.6%)
- 正規の社員・従業員の仕事がないから 128万人(20.8%)
でした。
しかも、「自分の都合のよい時間帯に働きたいから」と答えた人は、前年同期に比べ 17万人も増えているのです。
一方で、「正規の職員・従業員の仕事がないから」と回答した人は、前年同期に比べ 13万人も減っているのです。
それでは、女性はどのような結果になっているのでしょうか?
女性では、
- 自分の都合のよい時間帯に働きたいから 422万人(31.0%)
- 家計の補助・学費等を得たいから 315万人(23.1%)
- 家事・育児・介護等と両立しやすいから 228万人(16.8%)
でした。
「自分の都合のよい時間帯に働きたいから」と答えた人は、前年同期に比べ 53万人も増えています。
一方で、前年同期に比べて、「家計の補助・学費等を得たいから」と回答した人は 5万人、「家事・育児・介護等と両立しやすいから」と回答した人は 1万人減っているのです。
この結果は、私の予想とは異なっていました。
仕方なく非正規社員で働いている人よりも、あえて非正規社員を選択している人が多いということですから。
安定と自由の選択?
今までの日本では、雇用の安定が企業に求められてきました。
これからは、雇用の安定と個人の選択のバランスが問われることになるでしょう。
どのような働き方が、幸せになれるのか、一人ひとり、自分の頭で考えましょう。