人事歴30年で初めて男性の育児休業取得申請書を受け取りました!

社会人デビューし、人事関連の仕事を始めて30年になろうとしていますが、初めて男性の育児休業取得申請書を受け取りました。

会社として男性にも事前に育児休業等の支援策を説明し、意向調査を行ってきた結果、初めての申請になります。

もちろん、これまでも男性で育児のために個人の有給休暇を使う人はおられましたが、休業中の給与が支給されない育児休業の取得申請をされたのは初めての経験です。

世間の動きはどうなっているのでしょうか?

男性の育休等取得率は46.2%!?

2023(令和5)年7月31日付で「令和5年度男性の育児休業等取得率の公表状況調査」(速報値)が厚生労働省より公表されました。

実施概要は以下のとおりです。

(1)調査手法:依頼状の郵送によるWebアンケート調査

(2)集計期間:2023年6月5日~7月10日

(3)調査対象:全国の従業員1,000人超のすべての企業・団体

(4)有効回答数:1,472件

(5)調査時点:2023年6月1日 ※育休等取得率は前事業年度の数値

育休取得率は、「前事業年度に育児休業等を開始した男性労働者の数の合計数」(分子)を「前事業年度に配偶者が出産した男性労働者数の数の合計数」(分母)で割った計算値です。

回答した企業における男性の育休等取得率は46.2%だったといいます。

半数弱が育休等を取得したというのです。

「実感が湧かない取得率」というのが、私の正直な感想です。

以前のブログで、同じく厚生労働省が公表した「令和4年度 雇用均等基本調査」を取り上げました。

その調査による男性の育休取得率は17.13%でした。対象事業所の規模等が大きく異なる調査ですので、一概には言えませんが、「令和4年度 雇用均等基本調査」の男性育休取得率の方が私の肌感覚には近い数字です。

育休等取得率引き上げを政府は目指していますが、そのためにはどのような施策が有効なのでしょうか?

「情報収集・提供」と「研修」が重要

「令和5年度男性の育児休業等取得率の公表状況調査」(速報値)の中で、育児休業を取得しやすい雇用環境整備の取組に関する調査結果があります。

因果関係があるとは言えないものの、

男性の育休等取得率の高い(80%以上)企業群では、取得率が低い(20%未満)企業群と比べて、「自社の労働者の育児休業・産後パパ育休取得事例の収集・提供」や「育児休業・産後パパ育休に関する研修の実施」の取組割合が高い傾向が見られた

と、結論付けています。

中小企業では、情報収集しようと思っても、そもそも取得者がいないとか、研修をする時間もお金もないといった反論が聞こえてきそうです。

そのとおりだと思うものの、どうすればできるのか、できる方法を考えていけば、道が開ける可能性があるのではないでしょうか。

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