就活中に20代男性の5人に1人がセクシャル・ハラスメントの被害者であるという、ショッキングな調査結果が公表されました。
調査を行ったのは日本労働組合総連合会(略称:連合)です。
全国の20~59歳の民間企業や組織等で働く労働者 1,000人(男性 500人、女性 500人)を対象に行っています。
職業としては「正社員・正職員」64.0%、「パートタイマー」17.2%、「アルバイト」7.3%、「有期雇用社員・職員」5.1%、「公務員」3.6%、「派遣社員」2.2%、その他が0.6%となっています。
その中の就職活動経験者(835人)に、就活中にセクシャル・ハラスメントを受けたことがあるか質問しています。
就活中にセクハラを受けたことがあるのは10人に1人
セクシャル・ハラスメントは30年以上も前に新語・流行語大賞の金賞になったことは、以前のブログで取り上げました。
そして現在でも解決できていないことも、以前のブログで取り上げました。
セクシャル・ハラスメントの問題が職場だけではなく、就職活動にまで広がっているようです。
就活中にセクシャル・ハラスメントを受けたことがあるのは、全体で10.5%でした。
男女別年代別に見てみると
- 20代男性 21.1%
- 30代女性 15.5%
- 20代女性 12.5%
- 30代男性 10.7%
- 40代女性 9.5%
- 40代男性 8.3%
- 50代女性 4.7%
- 50代男性 1.8%
でした。
女性のほうが被害を受けているようなイメージがありますが、この調査では男女関係なく、セクシャル・ハラスメントを受けているといえます。
それでは、セクシャル・ハラスメントを受けたことがある人は、どのようなハラスメントを受けたのでしょうか?
セクシャル・ハラスメントの内容を質問すると、男性では
- 性的な冗談やからかい 42.6%
- 性的な事実関係(性体験)などの質問 29.8%
- 性的な内容の情報を流布 27.2%
が上位でした。
一方、女性では
- 性的な冗談やからかい 36.6%
- 食事やデートへの執拗な誘い 29.3%
- 必要ない身体への接触 22.0%
でした。
男性では性的なことを話題にされたことによって、女性の場合はさらに個人的な関係を持とうと繰り返し誘ってくる行為や、立場を利用して身体に触れてくる行為によって悩まされているといえます。
セクシャル・ハラスメントをするのは人事担当者?OB・OG?
セクシャル・ハラスメントをだれから受けたのかを質問すると、「性的な冗談やからかい」について、セクシャル・ハラスメント被害者35人中12人が人事担当者と答えています。
「食事やデートへの執拗な誘い」では、セクシャル・ハラスメント被害者18人中7人が、「性的な関係の強要」ではセクシャル・ハラスメント被害者6人中4人がOB・OGと答えています。
人事担当者やOB・OGは就活生が親近感を持ちやすいだけに問題の根は深そうです。
就活を不幸な経験にしないよう、不安があれば、すぐに大学のキャリアセンターやご両親に相談しましょう。