2019年卒の採用市場は売手市場といわれていましたが、本当に売手市場だったのでしょうか?
実際、就職内定率はどれくらいだったのでしょうか?
2019(平成31)年3月18日に厚生労働省と文部科学省から、2019(平成31)年3月大学卒業予定者の2019(平成31)年2月1日現在の就職内定状況調査結果が発表されました。
調査の依頼先は、国立大学 21校、公立大学 3校、私立大学 38校、短期大学 20校、高等専門学校 10校、専修学校(専門課程) 20校の合計 112校です。
調査対象人員は 6,250人だったようです。
大卒の就職内定率は過去最高の91.9%!
調査結果によると、大卒の就職内定率は 91.9%(前年同期比 0.7ポイント上昇)と調査開始以降同時期では過去最高となっています。
前年は最終的に4月1日現在の就職内定率が 98.0%でしたので、今年はそれも上回るかもしれません。
そうなると、本当に就職を希望している就活生が全員就職できたといっても言い過ぎではないでしょう。
次に地域別に大卒の就職内定率をみてみると、
- 関東地区 93.7%(前年同期比 +1.3ポイント)
- 近畿地区 93.3%(前年同期比 +1.1ポイント)
- 中部地区 92.9%(前年同期比 ▲0.1ポイント)
- 九州地区 88.9%(前年同期比 ▲0.1ポイント)
- 北海道・東北地区 88.5%(前年同期比 ▲1.7ポイント)
- 中国・四国地区 86.3%(前年同期比 +2.3ポイント)
でした。
地域による格差は、やはり大きいようです。
地域にある企業の数や規模の差が就職内定率にも表れているように感じます。
2020年卒の就職は?
株式会社帝国データバンクの「2019年度の雇用動向に関する企業の意識調査」によると、64.2%の企業では正社員の採用を予定しているようです。
5年連続で6割を超えていますので、企業の高い採用意欲は続いているようです。
元官僚の高橋洋一さんによると、政府の金融緩和は雇用対策だといいます。
国債を日銀が買って、お金を市場に供給するという金融緩和が雇用を増やしているというのです。
確かに、新卒採用をはじめ、雇用環境が大きく変わったのは、政府が金融緩和を行ってからです。
逆にいうと、金融緩和が続く限り、恵まれた就職環境が続くということでしょう。
高橋氏の計算では、失業率は2%半ばまで下がる可能性があるとのことですから、もうしばらくは恵まれた就職環境が続くと思われます。
そういう環境だからこそ、慌てることなく、自分と相性の良い企業を見つけましょう!