2018年も労働関係の法律が変わります!

2018年も労働に関する改正された法律(労働法と総称します)が施行されることになります。

例えば、以前にトヨタ自動車の固定残業制を取り上げましたが、固定残業制を採用している企業にかかわる法律も変わります。

どのように改正されたのでしょうか?

主なものだけになりますが、確認していきましょう。

募集時の労働条件明示内容が変わりました!

2018(平成30)年1月1日より、改正された職業安定法が施行されています。

主な改正点は、

  • 当初明示した労働条件を変更する場合、速やかに変更内容を明示しなければならなくなった
  • 固定残業制を採用する場合は、時間数や手当金額を明示しなければならなくなった

ことです。

トヨタ自動車の固定残業制を例にとると、賃金の項目に

  • 基本給:○○万円
  • 固定残業手当:17万円(時間外労働の有無に関わらず、45時間分の残業手当として17万円を支給)
  • 45時間を超える時間外労働分についての割増賃金は追加で支給

と明示しなければなりません。

固定残業制を採用される企業は気をつけてください。

ところで、今年の改正で最も話題になっているのが労働契約法です。

無期労働契約への転換申し入れが始まります!

2018(平成30)年2月16日付の日本経済新聞夕刊に「雇止めショック続出」という記事がありました。

勤続期間が5年超になる前に契約終了(雇止め)された元社員と企業とでトラブルが発生しているという内容でした。

その一方で、2018(平成30)年3月16日付の日本経済新聞朝刊に「ヤマト全運転手 正社員に」という記事がありました。

記事の主な内容は、

  • フルタイム勤務の契約社員約3,000人を5月に正規雇用に切り替える
  • 物流施設の作業員や事務職などの契約社員約2,000人を5月に正規雇用に切り替える
  • それ以外の人も雇用開始から3年たっていれば無期契約に切り替える

とのことです。

ご存じのとおり、宅配業界は人手不足が大きな経営課題になっていますので、従業員をつなぎとめるための施策だと考えられます。

同じように無期契約に切り替えることをファンケルグループも公表されています。

また、直営店舗で働く契約社員は地域限定正社員に切り替えるようです。

やはり、ねらいは優秀な人材を確保することにあるようです。

無期労働契約に転換できれば、突然の契約打ち切りの不安におびえる必要がなります。雇用の安定を日本人は重視しますので、無期契約とすれば、優秀な人材を確保しやすくなると思われます。

ただし、無期契約=正社員(正規雇用)とは限りません。

無期契約の非正規社員もあり得るわけです。

以前のブログで、正規社員と非正規社員の賃金格差を取り上げました。

契約期間の次は、賃金格差の解消が求められるでしょう。

人手不足が経営課題となっている今、契約期間や賃金格差の解消が企業に求められているのです。

みんなで幸せになるために。

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