ご存じかと思いますが、採用活動を行うにあたり、年齢を理由に応募を断ったり、書類選考や面接で年齢を理由に採否を決定する行為は法の規定に違反することになります。また、応募者の年齢を理由に雇用形態、職種などの求人条件の変更を行うことも禁止されています。
しかしながら、例外として年齢制限が認められる例外事由に該当する場合もあります。特に例外事由3号イ「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、若年者等を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合」は、よく求人票等で見られるのではないでしょうか。
ところで、このような年齢にこだわった採用を行う企業について、求職者はどのように見ているのでしょうか?
2023(令和5)年9月1日に大手人材サービス会社であるディップ株式会社が「年齢任意の取り組みにおける意向調査」結果を公表しました。
調査の概要は以下のとおりです。
・対象者条件:47都道府県在住の16~69歳の男女
・調査実施期間:2023年4月12日(水)~2023年4月17日(月)
・調査手法:インターネット調査(楽天インサイトアンケートモニター)
・サンプル数:1,000人
なお、調査対象条件は、16~69歳かつ、直近6ヵ月以内に仕事探しをした「アルバイト・パート」「派遣社員」「正社員」となっています。
求職者の約7割が年齢を気にして応募しなかったり、悩んだ経験あり!
年代別に見てみると、40代82.0%、50代87.4%、60代86%でした。40代以降、高くなる傾向がありました。
求職者の6割以上が年齢にこだわらない採用を推進している企業に「応募意欲が高まる」と回答!
年代別に「応募意欲が高まる」と回答したのは、10代55%、20代57.3%、30代51.3%、40代65.3%、50代72%、60代78%でした。40代になると年齢によって応募制限を経験することが増えるため、年代が上がれば上がるほど、応募意欲が高まるという結果でした。
約7割の求職者が年齢にこだわらない仕事を集めた求人サービスに好感を持っている!
好感度が70%を下回ったのは、30代58.0%、40代68.0%でした。それ以外の年代は70%を上回っていますので、特に30代の低さが目立ちます。
求職者の目線で考えるならば、年齢制限を行わない方が好感を持たれる可能性が高いと言えそうです。