非正規社員の賃金引き上げが重要!!

大手企業の春闘一斉回答から1週間が立ちました。

中小企業はまさに回答に向けての交渉中というところでしょうか。

2018(平成30)年3月15日付日経新聞朝刊に「非正規も待遇改善進む」という記事がありました。

トヨタ自動車は期間従業員に家族手当を支給し、日給も100円賃上げする、あるいは、日産自動車は非正規社員の時給を20円上げる、といったような非正規社員の処遇改善の記事でした。

ところで非正規社員とはどのような社員なのでしょうか。

非正規社員の定義は?

日本の労働(者)に関する法律では、明確に正規社員と非正規社員は定義されていません。

「正規社員」、「正社員」、「正規雇用」と言葉自体もいろいろ使われています。

以前のブログで厚生労働省が発表した「平成29年賃金構造基本統計調査」を取り上げましたが、その調査では、

  • 「正社員・正職員」=事業所で正社員、正職員とする者
  • 「正社員・正職員以外」=正社員・正職員に該当しない者

と定義されています。

ナビゲートビジネス基本用語集には、

正社員とは、従業員のうち雇用契約上で特別の取り決めなく雇用された社員をさす。ただし、法律上の用語でないため、特別な定義があるわけでなく

と書かれています。

正規社員と正社員は同義語として扱われているようです。

 

一般的な正社員のイメージは、

  • 長期雇用(定年まで無期雇用)
  • フルタイム勤務(会社が定める所定時間働く)
  • 仕事内容や勤務地が選べない

ということでしょうか。

その逆が非正規社員とすると、

  • 有期雇用
  • 短時間勤務
  • 仕事内容や勤務地が選べる

ということになります。

これだけ見ると、非正規社員のほうが自分の都合にあわせて働けるように感じられます。

非正規社員のデメリットはないのでしょうか。

非正規社員のデメリットとは?

まず、なんといっても雇用が不安定であることがあげられます。

この4月から一定の条件を満たして希望すれば、有期雇用から無期雇用に転換できるようになります。しかし残念ながら、その直前で強制的に契約を終了させられたという訴えが散見されるという現実があります。

また、給与も低く抑えられてしまうようです。

「平成29年賃金構造基本統計調査」の男性の雇用形態間賃金格差をご覧ください。

年齢階級正社員・正職員
賃金(千円)
正社員・正職員以外
賃金(千円)
雇用形態間賃金格差
(正社員・正職員=100)
年齢計348.4234.567.3
20~24歳212.9189.889.1
25~29歳252.0209.683.2
30~34歳294.6229.177.8
35~39歳331.2230.769.7
40~44歳366.9236.764.5
45~49歳404.9239.259.1
50~54歳437.3237.354.3
55~59歳428.7245.957.4
60~64歳329.8252.076.4
65~69歳291.4227.778.1

正社員・正社員以外については年齢階級があがっても賃金はあまり上がっていません。

格差が最も多いのは50~54歳で正社員の5割強という低い水準になっています。

女性についても以下のように同じ傾向になっています。

年齢階級正社員・正職員
賃金(千円)
正社員・正職員以外
賃金(千円)
雇用形態間賃金格差
(正社員・正職員=100)
年齢計263.6189.772.0
20~24歳206.3178.786.6
25~29歳232.5191.382.3
30~34歳252.7195.677.4
35~39歳269.4196.873.1
40~44歳283.0194.368.7
45~49歳295.1191.965.0
50~54歳300.5189.763.1
55~59歳293.3185.963.4
60~64歳265.8183.969.2
65~69歳264.9178.267.3

正社員と非正社員の賃金格差が大きいため、特に最近「同一労働同一賃金」が求められるようになったのです。

大手企業では、少しではありますが、格差が縮まるようです。

今の日本は収入の格差が広がり、それが幸福度が低くなっている要因の一つといわれています。

非正規社員の賃金を引き上げ、正規社員との格差が縮まることは、個人および家庭の収入格差が縮まることになります。

格差が縮まることによって、幸せを感じる人が多くなるのです。

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